17世紀スペイン…無敵艦隊がエリザベスのイギリスに敗れ…衰退へ向かう国。
戦争による散財と宮廷費の増大によって、
広がる格差社会…財政破綻なハプスブルグ・スペイン…
アラトリステはそんなスペインの暗く混沌とした時代に翻弄された…
というか、生きることに不器用?(狡賢く、ふてぶてしく生きることだってできたのに…)
徹底して現場主義で生きざまを背中で語る職人気質?(成り上がるチャンスあったのに…)
騎士道の模範(Mr.騎士道)の精神の持ち主で信頼が厚い!!(称賛に値するほど騎士道に生きている)
ボロの服を纏い貧乏(清貧!?)な刺客!
必殺仕事人ばりに仕事をこなすも、
鋭い感が働くせいで時々面倒なことに巻き込まれてしまい、
いつも命がけで生きてる。
生きることに必死なのだ!
ひとたび危機になれば、落ち着きを払いピンチを切り抜ける姿は勇ましく、かっこいい。
「カピタン」と慕いたくなる気持ちわかる!
(日本的には、「兄貴ー!!」ってもんでしょう…)
当時、国を治めていたフェリペ4世、統治の能力なしの優男(柔弱なやつ!!)、
でもコレクターとして有能な才を発揮…彼の目利きは相当ハイレベルだ!!
(プラド美術館の礎となる作品の数々は彼のコレクション)
現世に残されたその作品の断片が、当時の様子として上手に映画の中にも再現されてるの
は感動!!17世紀をのぞき見た気分になります。
(そして肖像画から抜け出したみたいに激似な宮廷絡みのキャスト!エクセレント!)
史劇をより深く楽しく観るためには時代背景を勉強しておくのがベストかと思い
ます。いつも映画を観るとき思うのが原作が先か映画が先か。『アラトリステ』
の場合は、5冊ある原作のレジュメみたいな作りになってるので、映画が先だと
不消化感があるかなと思います。あまりにも多くのエピソードが満載で、
原作を熟読した私も、ここは、原作読んでなきゃわからないのでは??
時代背景知っとかなきゃわからないのでは??と感じました。
騎士道を武士道に置き換えて、時代を幕末にしてみると情動理解できなくはないでしょうが…
あくまでも、この時代に生きるということがどんなことだったかを知る必要はあるかな。
そうそう、この映画、確かにヴィゴ・モーテンセンは、もちろん素敵で、はまり役です。
しかし、私的に注目していただきたいのは、ナチョ・ペレス君。
『バッド・エデュケーション』でイグナシオの少年時代を演じた彼が、
今回は、イニゴの少年時代を演じています。美しい俳優さんに成長中で大注目です!!