menthol_azureさんの日記
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2011
6月
16
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『BIUTIFUL ビューティフル』クロスレビュー:濁りながら、歪な光を放つ
「ありふれた死」、とっさにそんな言葉が浮かぶ映画だった。 余命二か月と宣告された主人公ひとりにまとわりつく訳ではなく、この映画の中全体に死の影は漂い、突然その姿を顕わにする。 「世の不条理」では済まされない死も、そこにはあった。 一方で私は、作られた「甘美な死」とも「美しく散る最期」とも交わらない「生の在り方」を見たような気がした。 足掻きながら、嗚咽をあげながら、未練を残しながら、そ...
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