nozacsさんの日記
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2013
5月
25
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『グランド・マスター』クロスレビュー: 初恋とはなんだったのか
1990年代にいちおう社会人として働き始めたばかりの私は、山本政志「てなもんやコネクション」と一緒にウォン・カーウァイの初期3作をビデオで繰り返し見ていました。今となってはなんでそんなに好きだったのかよく分からないし、どんな映画だったのかも実はよく覚えていません。「恋する惑星」で金城武が歯を磨いてるシーンだけ除いて。でもだからこそ、ウォン・カーウァイは私にとっては忘れがたい青春の映画作家のひとりな...
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2012
10月
14
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『駄作の中にだけ俺がいる』クロスレビュー:親戚になった気持ちで会田誠のことを思う
ドキュメンタリーもの、とくに伝説的なアーティストやトップ・アスリートを取り上げた作品には、ある種、近づき難さを感じることが多い。ザ・バンドのラスト・ワルツとか、同じ監督のノー・ディレクション・ホーム、最近だと、久保田真琴のスケッチ・オブ・ミャークにしても、あ、こりゃスゲーな、と感慨に圧倒されることはあっても、オレとは関係ない未知の世界、取り上げられた対象と私との距離感が縮まることがないままそれは終...
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2011
3月
13
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『トゥルー・グリット』クロスレビュー: コーエン兄弟の勇気
ジェフ・ブリッジズとコーエン兄弟といえば、リボウスキ。わたしにとってコーエンといえば、「ノー・カントリー」でもなく、「ファーゴ」でもなく、はたまた「赤ちゃん泥棒」でもなく、「ビッグ・リボウスキ」なのだ。本年のオスカー授賞式でもジェフがプレゼンターのサンドラ・ブロックにデュードと呼ばれてニヤニヤしてたのをわたしは見逃さなかった。昨年、「クレイジー・ハート」でオスカーを獲っているにもかかわらずだ。こと...
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