ミッチさんの日記
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2014
2月
10
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『ダブリンの時計職人』クロスレビュー:深い悲しみと微かな希望
監督がドキュメンタリー製作に携わっていたというだけあって、あたかも実際にありそうな話で、主人公のホームレスのフレッドはいかにもいそうな感じだ。 フレッドの後押しをしてくれる、カハル。彼もまた家を飛び出して車上生活のホームレスになっている。フレッドに親切でいい青年だが、ドラッグにはまっていて抜け出せない。 車上生活をしている、というだけでなく、現状から抜け出せない、という意味でも原題の「Par...
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2012
7月
17
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『籠の中の乙女』クロスレビュー:この子供たちはどこへ行くのか
この映画を見終わった後、まるで知らない場所に放り出されたような不安な気持ちになった。いったい、この子供たちははどこへ行こうとしているのか、家族はどうなるのか。 子供を守るために外の社会と遮断するのは、シャマラン監督の「ヴィレッジ」のようでもあり、悪意のある行動はハネケ監督の作品にも似ている。 ありえないような虚構の設定ではあるが、危険な単語は全く別の意味を与えらたり、門の外は危険と教え込ま...
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2012
4月
06
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『誰も知らない基地のこと』クロスレビュー:知らずにいていいのか
米軍基地の問題は沖縄普天間のことでしか知らなかった。しかしながら、日本だけでなく、全世界に700カ所以上あるという。特に、第二次世界大戦の敗戦国のイタリア、ドイツ、日本に米軍基地がある、というのを知るとまだ戦争は終わっていないかのようだ。 映画では米軍基地がなくならないどころか、増えている現状とその理由を教えてくれる。冷戦時代が終わった後にアメリカはすぐに新たな敵を作り出し、そのために戦争を起...
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2011
12月
06
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『瞳は静かに』クロスレビュー:そのまなざしは何を見たのか
主人公はアンドレスという8歳の少年で、少年の目からみた家族やアルゼンチンの姿を描いているので、自然と映画をみているものもアンドレスと同じ立場でみることになる。 すなわち、説明的な言葉はなく、少年と同じように、交通事故で突然死んでしまった母親を思い出し、威圧的な父親に反発し、一方的に校長室行きを命じる学校の先生に憤る。 アルゼンチンの軍事政権は直接映画には登場しないので、少年と同じように、最初...
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2009
3月
28
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雪の下の炎は消えない
「チベットに人権はない」と言い切る、冒頭からのパルデン・ギャツォの言葉から映画に引き込まれてしまいました。全く怒った口調ではなく、静かで淡々とした語り口ながら、彼の顔を見ていると、33年獄中生活をした歴史が感じられ、ひきつけられます。 普通の人間なら長い投獄や拷問を受けると耐え切れず、自分の意思を曲げて楽になろうとするでしょう。 ところが、彼は全く屈せずに耐え抜き、その上、拷問する役人に対し...
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2008
11月
24
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パリの街も人生もさまざまな味わい
セドリック・クラビッシュといえば、「スパニッシュ・アパートメント」を思い出し、 今回の「パリ」も同じような群像劇では、と思いながら、見ました。 主人公はクラビッシュ作品にはおなじみのロマン・デュリスですが、 今回は心臓移植するしか助かる道はない元ダンサーという、 今までにない役柄でした。 パリの市井の人たちの暮らしぶりがピエール(ロマン・デュリス)と エリーズ(ジュリエット・ビノシ...
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2008
9月
18
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見て知ることが第1ステップ
昨年の東京国際映画祭で見逃してしまい、ずっと見たいと思っていたので、応募し、試写会でみせてもらうことができました。 ダンスを扱ったドキュメンタリーといえば、「ステップ!ステップ!ステップ!」や「RIZE!」が思い浮かびます。 この作品でも子供たちにとってダンスや音楽が生きる希望となっていく様子を見せてくれます。子供達は難民キャンプで暮らしていて、とても物資は充分とはいえません。でもそんな中で全...
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2008
8月
26
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「ホステル」+「マーダー・ライドショウ」=「フロンティア」?
フランスの最近のホラー映画では「ハイテンション」が思い浮かぶが、この映画はそのヨーロッパコープが見出した新たな監督のデビュー作とのこと。 すでに2作目の「ビットマン」が公開されており、その面白さにひかれ、今回の試写会に応募した。 映画は主人公たちが強盗に失敗して逃げるところから始まるが、現在のフランスという国の状況を絡めていて、移民問題や極右勢力の台頭なども盛り込んでいる。この辺がハリ...
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2008
6月
09
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本当に怖いのは・・・・
「エクソシスト」の監督作品というので、実は怖い怪物のような虫が出てくるのでは、と予想していました。気持ち悪い虫がうじゃうじゃでてきたらいやだなぁ、などと思っていたのですが、そうした予想は見事に裏切られました。(一瞬、その類の映像はありましたが) この作品を見たい理由の第一はアシュレイ・ジャッドが主演するからだったので、決して虫(バグ)を見たいからではありません。彼女が出演するならただのホラーでは...
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2008
4月
19
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ジュリー・デルピーのセンスに脱帽
最初はパリの名所が映画の中でみられるかなぁ、などと思っていましたが、見所は名所ではなく、会話でした。 会話が辛らつで、でも笑わせてくれる台詞が飛び交います。それは主人公のマリオンとジャックの2人の会話だけでなく、マリオンの両親をはじめとして出てくる人達みんながそうなんです。特に英語を話せないお父さんとフランス語を話せないジャックとの会話は互いのカタコトで、漫才のような掛け合いです。 それに「ジ...
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