2009-03-28

雪の下の炎は消えない このエントリーを含むはてなブックマーク 

「チベットに人権はない」と言い切る、冒頭からのパルデン・ギャツォの言葉から映画に引き込まれてしまいました。全く怒った口調ではなく、静かで淡々とした語り口ながら、彼の顔を見ていると、33年獄中生活をした歴史が感じられ、ひきつけられます。
 普通の人間なら長い投獄や拷問を受けると耐え切れず、自分の意思を曲げて楽になろうとするでしょう。
ところが、彼は全く屈せずに耐え抜き、その上、拷問する役人に対しても恨むことなく、戦うのは、非業の死を遂げた人たちのためだ、というのです。
なぜ、彼は強い精神力を持っているのかは、僧侶だから、などと一言では言えないと思いますが、こんなにも人間は強いんだ、とチベットの人だけでなく、あらゆる人たちに希望と勇気を与えてくれます。
 チベット問題は50年も経ちながら、まだ先が見えず、ダライ・ラマもインドに逃れたままです。日本人にとってはニュースでたまに知るだけですが、決して、チベット独立の希望は消えることなく、たくさんの人の心で燃え続けていくことでしょう。
また「雪の下の炎」というタイトルは元々がパルデンの本であると知り、読みたくなりました。現在復刊されたとのことでしたが、たまたま図書館で借りられることができ、さっそく読みました。
映画も本も両方ともたくさんの人に紹介したいと思いました。

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ミッチ

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