PrayersStudio

ゲストブロガー  最終ログイン:2018-08-09

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演劇団体です

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  • アカウント種別

    団体/法人


  • 生年月日

    2012-04-01


  • 国/都道府県

    日本/東京都


  • 職業/業種

    その他


  • URL




  •  演劇は
     単なる娯楽を超え、人々の生活へ貢献する、
     具体的で強力な媒体になり得ると私達は考えています。





    今、日本では毎年3万人を超える自殺者が出ています。原因の50%が「健康問題」。心の失調と、心理的な原因(ストレス)から起こる身体的不調が圧倒的な原因と報告されています。
    近年、代替医療やホリスティック医療への注目が高まるにつれ、身体的な病の原因の多くが「心」に起因するという認識も進んできました。.



    人類史上最も便利で豊かな世界を維持する現代社会は、膨大な情報を猛スピードで処理する複雑なシステムを不休で稼動させています。 
    この現代社会に働き生きる上で、我々は生物としての自然な心の働き、感情や欲求の多くを抑圧せざるを得ません。現代人の多くが、日々膨大なストレスを抱え、それに気づかないままに生きているのです。
    気付くのは爆発した時・切れた時。自分自身や周りを致命的に傷付ける悲惨な事件が後を絶ちません。



    アリストテレスは有名なカタルシスの理論を解きました。悲劇の鑑賞によって、観客は自身の内部に抑圧されていた感情を開放するとし、これを浄化作用(カタルシス)と呼んだのです。
    医聖と呼ばれたヒポクラテスは、病気を心身のバランスの異変と見ました。彼は人間の感情を揺さぶる芸術作品を有効に医療に活用する事を提唱し「癒しのテクネー(テクニック、テクノロジーの語源)」と名付けています。
    実際にギリシャの総合医療センター(アスクレピオン)の遺跡には円形劇場が存在し、音楽や観劇が医療として位置づけられていた事が伺えます。



    A音の音叉を、完全に調律したバイオリンに近づけると、弓をあてないでもひとりでに弦が鳴り出します。
    音の高さが完全に合っている二つの鐘の片方を鳴らすと、もう片方も自然に鳴り出します。この現象を「レゾナンス(共鳴)」といいます。これは人と人の間にも起こります。誰かが深い内発性をもって泣いたり笑ったりする時、周りの人たちもそれに共鳴して内側から震えるのです。
    ただし、この現象が起こるのは「深い内発性」が完全に「真実」な時に限られます。つまり共鳴の作用によって、観客の内部に抑圧されていた感情の開放(カタルシス)が起こるのは、演じる俳優が戯曲に書かれた出来事や台詞の意味を、完全に俳優自身の心と体で「真実」として感じ取っている時に限られるのです。
    小説家でありながら本物の医師でもあったチェーホフは「真実のみが人間を癒す」と言いました。



    ロシアの演劇人スタニスラフスキーが100年前に発表した演技方法「スタニスラフスキー・システム」は、その後の世界中のリアリズム演劇に強烈な影響を与えました。
    彼は言います「舞台上で俳優が真実に考え、感情を感じ、その感情のエネルギーを俳優同士が互いに交換する状態が現れるとき、観客には、言葉では説明し得ない深い意味、言葉の容量をはるかに超え時間と空間を越えて現れる膨大な情報が伝わる」
    チェーホフが晩年、小説ではなく戯曲で伝えようとしたのも、この「言葉では説明し得ない意味」でした。
    演劇には、「言葉では説明し得ない深い意味・巨大な情報を、生きた人間の感情を通じて伝える」という機能があるのです。



    シェークスピア、チェーホフ、ディレーニー、時代の変化を超えて読み継がれ、演じ続けられる作家達は皆、天才的な洞察力で、人の間に生まれる問題を見つめ、考え続けた人達だと言えます。彼らの作品は、いつの時代も変わらず争いと不幸の中にいる人間達が幸福を掴む為の鋭い示唆に溢れています。
    これらの作品は我々に非常に重要な「真実」を、時代を突き抜けて届けられる巨大な情報を伝えようとしているのではないでしょうか。
    我々はこの事実を、例えはっきりと顕在意識の分野・知性で認識する事が出来なくても、潜在意識的には感知しているからこそ、時代や国や言語を超えてこれらの作品に魅了され、これらの作品を追及し続けて来たのではないでしょうか。



    演劇の役割は、共鳴作用によって、無意識に抑圧されている感情を開放することや、言葉では説明できない深く大きな人間の真実、テクノロジーと物質生活に置き去りにされることなく、心も幸せになれるような人類の発展に関わる巨大な情報を伝える事のようです。それが出来るのが究極の演劇の能力なのだと考えます。
    ペレジヴァーニエ(Пересивание)とは?
    まるでのぞき見をしているよう。
    息をのむ観劇体験。
    演劇とは思えないリアルな感情に気付くとおぼれている。
    Prayers Studioの演劇は
    ペレジヴァーニエ(Пересивание)の演劇です。
    ペレジヴァーニエとは、ロシア語で追憶する事という意味があります。
    演劇的に訳すなら「追体験」となるでしょうか。
    ペレジヴァーニエが起きる時、
    観客は登場人物の身に起こっている出来事を
    まるで自分の事のように感じ、深い繋がりを感じます。
    俳優が舞台の上で、真摯に役を生きる時
    観客はひきこまれ普遍的な真実の瞬間を感じる事ができるのです。




    ただし、この実現には俳優の高い能力が必要であり、それを養う為の十分に明晰な研究と適切な指導、長い訓練期間が必要です。
    この研究・訓練・作品創りから発表までを行う創造の場としてPrayers Studioは活動して行きます。
    時代を超えて深い洞察力で人間の世界を見つめ、作品を発表した多くの劇作家や小説家。彼らの行為は人類の幸福への祈りとも言えます。
    ならば、舞台上で俳優の行う演技も同じく、人類の幸福への祈りでなければなりません。
    人類の営みの美しさも愚かさも全てをひっくるめて、嘘をつかず、飾らず、本気で演じるストイックで崇高な芸術家
    そんな俳優達が大勢生まれて
    いつの日か
    神聖な祈りのような演劇を目にできること
    PlayからPrayへ。


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