▲映画『ROMA/ローマ』(via @Participant Media)
第91回アカデミー賞で外国語映画賞、監督賞、撮影賞の3冠を受賞し話題を呼んだアルフォンソ・キュアロン監督の映画『ROMA/ローマ』がアップリンク渋谷・吉祥寺にて上映中。
キュアロン監督が劇場公開を望み、映像と音の細部が精密にデザインされたこの作品について、田口音響研究所の田口和典さんによる平面スピーカーを導入し、元ソニーの社員でハリウッドのサウンドスタジオで研究してこられたサウンドソムリエの藤田猛さんによりチューニングされたアップリンク吉祥寺の音響システムで鑑賞した5名の方にレビューを寄せてもらった。
まるで「音が演技している」かのように感じられるほど雄弁に、あるいは優れたサウンドトラックのように、観客の感情や想像力を喚起するよう、効果的に用いられているのです。
一見して地味で物静かな物語ながら、現代的な感性で最新の技術で製作された「ROMA/ローマ」は、例えるなら「超高画質・ハイレゾ音質の小津安二郎作品」。懐古趣味からくるローファイな加工ではなく、あくまでもハイファイを目指しているのです。そしてアップリンク吉祥寺の音響システムは、この作品の持つポテンシャルを最大限に活かすことができるのです。──おそばBOYうどん太さん
(note「アップリンク吉祥寺で、「ROMA/ローマ」の心地よい音に包まれよう」より)
https://note.mu/osobaboyudonta/n/n2776e93a88fd
▲映画『ROMA/ローマ』(via @Participant Media)
本作の音響設計はかなりこだわったものであると、観る前から聞いていた。実際、音は色々な方向から聞こえてきて、自分が映像世界に入っているかのように感じる場面が多々あった。
地震のシーンでは観客のシートにも音が響き、デモの日の家具屋でのシーンではすぐ近くに銃声が聞こえる。客観的なカメラとは裏腹に、観客をシーンの中へ引き入れる音使いだ。──ジャバテ美禰子さん
(ブログ『WILD SIDE CLUB - 映画について -』「『ROMA - ローマ』 ー マチスモへの静かな批判」より)
http://hodie-non-cras.hatenablog.com/entry/2019/03/31/『ROMA_-_ローマ』_ー_マチスモへの静かな批判
▲映画『ROMA/ローマ』(via @Participant Media)
最後の海水浴シーン。こちらを包み込む波しぶきの音がすばらしい。これは、映画館でないと。
──秦民之助さん
(ブログ『映画を生きて、映画を吸って、映画を食って、映画をクソする生活』「『ROMA/ローマ』@UPLINK吉祥寺」より)
http://blog.livedoor.jp/turtle_and_owl/archives/79400076.html
▲映画『ROMA/ローマ』(via @Participant Media)
いや~、ホント臨場感がハンパなかったんですよ。
小さな音が近くで聞こえたかと思えば、遠くの喧騒に眉をひそめ、そして次の瞬間、重低音とともに地響きで床が小刻みに揺れ......
環境音が命の『ROMA/ローマ』を、しっかりと体感できる映画館でした。──じぇれさん
(ブログ『シナリオの迷宮 ~あるいは(無恥がもたらす予期せぬ軌跡)』「『ROMA/ローマ』”映画は総合芸術”」より)
http://irons.hatenablog.com/entry/2019/03/27/202126
▲映画『ROMA/ローマ』(via @Participant Media)
最近よく感じる圧迫感のある音響ではなく
クリアで心地良い音とモノトーンの世界に浸った
眼と耳に心地よい135分──蜂屋玲子さん
(Twitterより)
https://twitter.com/takanashikotoko/status/1109713395018690561
映画『ROMA/ローマ』
アップリンク渋谷・吉祥寺にて上映中
政治的混乱に揺れる1970年代のメキシコでひとりの家政婦と雇い主一家の関係を、アカデミー賞受賞監督アルフォンソ・キュアロンが鮮やかに、かつ感情豊かに描いた作品であり本年度アカデミー賞で作品賞を含む同年度最多タイの10部門でノミネートされ、外国語映画賞、監督賞、撮影賞を受賞した作品。
監督:アルフォンソ・キュアロン
出演:ヤリッツァ・アパリシオ、マリーナ・デ・タビラ
135分/2K/5.1ch
配給:Netflix
アップリンク渋谷HP:
https://shibuya.uplink.co.jp/movie/2019/53942
アップリンク渋谷吉祥寺HP:
https://joji.uplink.co.jp/movie/2019/1833