デヴィッド・リンチ監督が新たな書籍『Room to Dream』を6月19日に発表。リンチ自身の朗読によるオーディオ・ブックも同時にリリースされ、そのなかから俳優のマーロン・ブランドとハリー・ディーン・スタントンとの思い出を語る抜粋音声が公開された。
米ペンギン・ランダムハウスからリリースされた『Room to Dream』はジャーナリストのクリスティン・マケナとの共著による“回想録と伝記のハイブリッド”で、これまでの監督作品やパーソナルな出来事を回顧するだけでなく、100名以上に及ぶ関係者への新たなインタビューを通してリンチ監督の人生と内面に迫る内容になっているという。
▼『Room to Dream』オーディオ・ブック抜粋音声
このなかでリンチ監督は、『ツイン・ピークス』にも関わっている脚本家のロバート・エンゲルズとともに1994年に準備していたものの未完成に終わった映画『Dream of the Bovine』について述懐。『Dream of the Bovine』は“かつて牛だった”3人の男を巡る物語で、外見は人間だが牛のようにふるまっているという設定のシュールレアリスティックなコメディで、ハリー・ディーン・スタントンが男のひとりとして出演する予定になっていた。リンチとスタントンは、俳優のマーロン・ブランドに協力を仰ぐため、自宅を訪れたもののブランドにむげに断られてしまった。その後、今度はブランドがリンチ監督の自宅を訪れた際、腹が減ったというブランドに何も用意していなかったリンチ監督は、バナナとトマトに塩を添えてもてなしたという。リンチ監督は自らの作品さながらの白昼夢のようなエピソードで、彼らとの交友関係を明かしている。
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リンチ監督とスタントンは、今年公開されたスタントンの最後の主演作『ラッキー』で共演。また、リンチ監督へのインタビューを通して創作の謎に迫るドキュメンタリー『デヴィッド・リンチ:アートライフ』が7月4日にDVDリリースされる。
DVD『デヴィッド・リンチ:アートライフ』
7月4日発売
定価:4,104円(税込)
販売元:TCエンタテインメント
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