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東京都 渋谷区

2018-05-21 14:45


フェイクの世界に必要なガチ映画「ラジオ・コバニ」

フェイクの世界に必要なガチ映画「ラジオ・コバニ」
映画『ラジオ・コバニ』トークイベントにて、Kisshomaru Shimauraさん、haru.さん、diceKさん、Ryoko Kuwaharaさん(左→右)

「イスラム国」(IS)との戦闘により瓦礫と化したシリア北部の街コバニでラジオ局を開設し、番組「おはようコバニ」でDJを務めた20歳の大学生ディロバンを追ったドキュメンタリー映画『ラジオ・コバニ』が現在公開中。5月18日(木)、アップリンク渋谷では、カルチャーWEBマガジン「NeoL/ネオエル」とのコラボイベントが行われた。

ゲストは、ディロバンと同じく大学生でHIGH(er)magazineというメディアを立ち上げたharu.さん、ファッションブランドGLAMHATEデザイナーのdiceKさん、写真家のKisshomaru Shimamuraさん。また、司会をNeoL編集長のRyoko Kuwaharaさんが務め、それぞれが考え続けてきた“死”というテーマ、モノづくりの根源となる信念や正義など、多岐にわたって熱く議論が交わされた。

映画『ラジオ・コバニ』
映画『ラジオ・コバニ』トークイベントより、diceKさん、 haru.さん(左→右)

自身のブランドのコンセプトムービー製作も手掛け、あらゆるメディアの中で一番好きなメディアは映画であると語るdiceKさんは、本作への感想を聞かれ「戦争を扱ったドキュメンタリー作品を観るのははじめてだったのですが、もともと人間の気持ち、生き方、そして死が描かれている映画が好きで、この映画もそうでした。人間という生き物の在り方、それぞれの人生や正義を描いていて、すんなり納得できた」と語った。

映画『ラジオ・コバニ』
映画『ラジオ・コバニ』

また、 “死”についてついつい考えてしまうというdiceKさんの発言を受けharu.さん、Kisshomaruさんもそれぞれが小さいころから“死”というテーマについて考え続けていることを明かした。

haru.さんは「日本で暮らしていると、死と生は分かれているように思えるが、実はとても身近なこと。この作品を観ていると生と死が隣あわせで境目がないと感じる」と語る。

映画『ラジオ・コバニ』
映画『ラジオ・コバニ』

写真家のKisshomaruさんは「映画に登場する、死体をクレーンで扱う場面やそれを見る子供たちのリアクションをとらえた場面は今後“死”を考えるための大きな衝撃として自分の中に残っていくと思う。さらに、ドキュメンタリー映画という側面で考えると、真実は1つでだけでない。今回監督は、ディロバンという1つの目線で描いた作品でしたが、しかし国境を越えれば、同じ時系列で違う物語があって、それぞれの正義がある」と解説。

最後にdiceKさんは「SNSの半分はフェイク。フェイクやフィクションの世界で生きる中で、『ラジオ・コバニ』のようなガチなものにふれないと、世界に騙されてしまう」とSNSについての持論を織り交ぜた本作への感想述べ、イベントを締めくくった。




映画『ラジオ・コバニ』ポスター
映画『ラジオ・コバニ』ポスター

映画『ラジオ・コバニ』
アップリンク渋谷、ポレポレ東中野ほか全国順次公開中

監督・脚本:ラベー・ドスキー
配給:アップリンク
字幕翻訳:額賀深雪
字幕監修:ワッカス・チョーラク
2016年/オランダ/69分/クルド語/2.39:1/カラー/ステレオ/DCP

公式サイト

▼映画『ラジオ・コバニ』予告編

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ラジオ・コバニ


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