5月8日から開催される第71回カンヌ国際映画祭が、コンペティション部門にNetflix作品のノミネートを禁止することをあらためて発表した。
昨年のコンペティション部門に、Netflixが制作したポン・ジュノ監督の『オクジャ』とノア・バームバック監督の『マイヤーウィッツ家の人々 (改訂版)』の2本のオリジナル作品が出品されたことに対し、映画祭側がフランスの映画館での上映を義務付けるよう2018年からの出品規定変更を発表するなど、世界的な騒動が巻き起こった。
映画祭のディレクター、ティエリー・フレモーは「NetflixやAmazon、そして間もなく登場するAppleのような新しい強力なプレーヤーについて、映画祭は考慮しなければならない」と発言。昨年出品された2作品について、オンライン上映前のフランスでの劇場公開が叶わなかったことについて触れ、「Netflixの人々はレッド・カーペットを愛していて、他の作品とともに出品したいと思っているが、彼らは自分たちの妥協しないビジネスモデルが、映画祭の考えとは正反対であることも分かっている」と述べた。
さらに「NetflixやAmazonの存在は、大きな予算の作品を制作することを可能にしているものの、彼らが作っているのはテレビでも映画でもない『ハイブリッド』であり、映画はこうしたシリーズの黄金時代を打ち負かす」、そして「映画の歴史とインターネットの歴史は異るもの」とコメントしているという。ノミネート作品の発表は4月12日に行われる。