新しいフェスティバル「インフラ INFRA」が8月19日から8月26日まで山本現代、原美術館、渋谷WWWβ、パークホテル東京、アンスティチュ・フランセ東京など東京都内各所を会場に開催される。
「インフラ INFRA」は、ベルリンを拠点に活動を行う「3hd Festival」と、東京を拠点とするオンラインギャラリー「EBM(T)」の主催により、トーク、ワークショップ、パフォーマンス、音楽ライブ、展示など様々な形態でアーティストやパフォーマーが表現を行う。webDICEでは共同主催の山田瞳さんにフェスのコンセプト、そしておすすめのアクトを聞いた。
──「インフラ INFRA」がこれまでの東京のアートフェス、音楽フェスと異なる点は?
都内各所で開催することは勿論、アート・音楽・パフォーマンス、パーティー、またワークショップなど様々な表現を一つのフェスティバル内にて楽しむことができるのは、他のフェスティバルにはない特徴です。
また、普段中々交流を持つことのない海外の若手アーティストなどとワークショップなどを通しコミュニケーションが取れるのも、インフラならではです。
インフラでは、既存の大型、組織化・商業化ベースの思考のフェスティバルから、より個人の多様性や、交流のあり方を参加者とともに探っていくところを大事にしています。参加作家には、そういった多様な表現を行うアーティストや、ジャンルを自由に行き来するミュージシャン、性別を超えた身体パフォーマー、そして個々が輝いているようなアーティストを選出しております。若手から、ベテランを垣根なく織り交ぜ、私たちの文化に対しての追求をフェスティバルを通しプログラムしています。
──webDICE読者へのおすすめ3プログラムを教えてください。
おすすめプログラム①
DJ Paypal x 谷口真人「リアニメーション」(コミッションワーク)
8月23日(水)19:00-21:00
料金:2,000円(全席自由)
会場:山本現代
ご予約8月23日山本現代でのワールドプレミアのライブパフォーマンス:DJ Paypalと谷口真人による「リアニメーション」はジューク/フットワークという音楽ジャンルで彼のことを知らない人はいないであろうDJ Paypalによるポップでエモーショナルなサウンドと、谷口の巨大なスクリーンに映し出されるどこか孤独な雰囲気を持ったアニメキャラクター「SOI」の、いわばインターネット時代に置けるサイレントフィルムーオーディオパフォーマンスとなっており、この異色コンビネーションは絶対に見逃せません。
おすすめプログラム②
コンサート: TCF「0A F0 11 6B 5」グリーンミュージック「≓ AO」
8月20日(日)18:00-21:00
料金:2,000円(全席自由)
会場:山本現代
ご予約8月20日山本現代でのコンサートシリーズでは、現在の電子音楽を率先しているレーベルPANからもリリースするTCFによる、人工知能とともに、演奏を行うまさに近未来的ライブや、ユニットの「グリーンミュージック」によるフルクサス作家・作曲家ヘニング・クリスチャンセンを再解釈し、文字通り様々なグリーンのモノ、オブジェ、楽器を用い、パフォーマンスと音楽が一体となったライブセットはパフォーマンスでもあり、まるで錬金術のようなライブセットです。
おすすめプログラム③
竹村延和コンサート:「時の受容」
8月25日(金)、8月26日(土)18:00-21:00
料金:4,000円(全席自由、チケットは、展覧会の観覧も含まれます)
会場:原美術館
ご予約8月25日より2日間開催の竹村延和による「時の受容」は今回フェスティバルのために作曲された楽曲をアンサンブルが演奏するスタイルで、竹村の長年のテーマが凝縮した大変リッチな内容となっています。竹村さんの東京でのコンサートは本当にレアなので、是非チェックです。同日には渋谷の新スペースWWWβにて「新世代クラブ」という現行の電子音楽家たちの演奏があるのですが、どうして彼らを選んだかは今回、竹村延和がいることによって文脈づけられることが多いです。それがどうしてなのかを紐解いていくのも面白いと思います。
インフラ INFRA 2017
「Inside the Outside World ―外の世界の内で―」
8月19日~26日