漫画家・安部慎一の個展で、8月に中央線沿線四箇所合同で行われた「安部慎一展」が、9月14日(水)より渋谷アップリンクでの巡回が決定。それを記念し、9月24日(土)には“漫画家・安部慎一”を多方面から語るイベント「渋谷アベシン気分」を開催する。この日のゲストは、劇画研究家の浅川満寛さんを総合司会にむかえ、編集者でエッセイストの末井昭さん、特殊漫画家の根本敬さん、そして安部慎一の息子でバンドHINTOとして活動する音楽家の安部コウセイさん、安部光広さんが登壇。「編集者が語る」「漫画家が語る」「音楽家(息子たち)が語る」の三部構成で“漫画家・安部慎一”への理解を深めようという試みとなる。
安部慎一展「無頼の面影」「美代子阿佐ヶ谷気分」
2016年9月14日(水)~9月26日(月)10:00~22:00
会場:渋谷アップリンク(東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1階)
詳細:http://www.uplink.co.jp/gallery/2016/45940
「渋谷アベシン気分」編集者、漫画家、音楽家(息子たち)が語る“漫画家・安部慎一”
「渋谷アベシン気分」に出演する末井昭(左上)、根本敬(右上)、安部コウセイ(左下)、安部光広(右下)
2016年9月24日(土)18:30開場/19:00開演
出演:浅川満寛(劇画史研究・安部慎一専属編集者)、末井昭(編集者、エッセイスト)、根本敬(特殊漫画家)、安部コウセイ(HINTO、堕落モーションFOLK2)、安部光広(HINTO)
会場:渋谷アップリンク(東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1階)
料金:前売り2,000円(1drink付)/当日2,300円(1drink付)
詳細:http://www.uplink.co.jp/event/2016/45941
安部慎一(あべしんいち) プロフィール
1950年、福岡生まれ。高校時代に永島慎二の「青春裁判」を読み、マンガ家を目指す。『ガロ』に執筆していたつげ義春や林静一の影響を受け、1970年「やさしい人」でデビュー。阿佐ヶ谷に上京し、後に妻となる恋人・美代子を描いた短編「美代子阿佐ヶ谷気分」が評判になる。
80年代に統合失調症を発症、混乱した状態でも作品は描き続け「僕はサラ金の星です!」「美代子田川気分」などを発表。
90年代に入り、根本敬が作った手製コピー本「僕はサラ金の星です!」が中野ブロードウェイのタコシェにて立ち読み用に公開される。雑誌Quick Japanの連載「消えたマンガ家」で大泉実成が取材し、再評価の機運が高まる。
2007年、フランスのCorneliusから傑作選「Un gentil garcon(やさしい人)」が翻訳出版され、2008年の第35回アングレーム国際漫画祭「遺産賞」にノミネート。2009年には、「美代子阿佐ヶ谷気分」が実写映画化、主題歌には息子たちのバンドSPARTA LOCALSの曲が採用された。
2016年8月、中央線沿線四箇所合同で安部慎一展開催。絶版、単行本未収録作品を収録した限定単行本、冊子三冊が刊行される。