全盛期の生JBに鳥肌!映画を読み解く必読座談会

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東京都渋谷区

2016-06-21 19:30

ミック・ジャガーがプロデュースを手がけた、ジェームス・ブラウンのドキュメンタリーの決定版『ミスター・ダイナマイト：ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』が公開中。カルチャーサイト「セルクル・ルージュ」にて、この作品を読み解く座談会が掲載されている。

掲載されたのは、川口哲生氏と川野正雄氏が運営する「セルクル・ルージュ」の連載「シネマ・ディスカッション」。映画評論家の川口敦子氏をナビゲーターに、名古屋靖氏、そして川口氏と川野氏が新作映画を複数の視点からとらえ、映画評論の新しい手法を考えようという趣旨の連載で、今回は「CINEMA DISCUSSION 16/ SAY IT LOUD! ジェームス・ブラウンの真実」と題し、同じくミック・ジャガーがプロデュースした2015年日本公開の劇映画『ジェームズ・ブラウン～最高の魂（ソウル）を持つ男～』との比較や、映画のなかで描かれるJB像についてなど、興味深い分析が行われている。

スターの足跡を追うといったありがちなアプローチから一歩、踏み出したＪＢの時代の中での位置や在り方に迫っている点が面白い。その意味で”ソウル”と”ファンク”というふたつのキーワードも単なる音楽の用語を超えて迫ってきますね。
（川口敦子）

やはり彼の生のライブシーンですね。
80年代後半ＤＪをやっていた時、彼のライブの映像を見たかったのですが、海賊版ビデオ位しか見る機会がありませんでした。YOU TUBEでは断片的に見れる時代になりましたが、まとめて全盛期の彼の生の姿を見るのは初めてで、見ていて鳥肌が立つシーンもありました。
アメリカ人は見慣れているかもしれませんが、日本人には貴重な映像ばかりです。
ＪＢやバンド全体も含めたファッション、メンバー間の間合いの取り方も絶妙です。
（川野正雄）

最もドレスアップしたバンドだったJBの服や髪型の変遷も、ドキュメンタリー映像で見るとさらにリアルで面白かった。バリバリのスーツスタイルから“Say it’s loud, I!m black and I’m proud”への公民権運動を背景にした髪形や服の変化とかね。
（川口哲生）

ミック・ジャガーは『最高の魂を持つ男』とこの『ミスター・ダイナマイト』の２つの映画に制作参加することで彼の中で完成形としたかったのでは？
（名古屋靖）

（写真と発言：「CINEMA DISCUSSION 16/ SAY IT LOUD! ジェームス・ブラウンの真実」より）

【セルクル・ルージュ】
「CINEMA DISCUSSION 16/ SAY IT LOUD! ジェームス・ブラウンの真実」（2016/6/20）
http://lecerclerouge.jp/wp/tag/cinema-discussion-2/

映画『ミスター・ダイナマイト：ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』
角川シネマ新宿、渋谷アップリンク、吉祥寺オデヲンほか全国順次ロードショー公開中

映画『ミスター・ダイナマイト：ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』より ©2015 Mr. Dynamite L.L.C.

ミック・ジャガープロデュース！異例のジェームス・ブラウン・エステート全面協力、未公開映像満載の驚異のドキュメンタリー。母親に捨てられ、靴磨きや売春宿の客引きをした不遇な少年時代を経て、“ショービジネス界で最も働き者”として音楽シーンに君臨したジェームス・ブラウン。そんな彼の知られざる素顔と“ファンクの帝王”と呼ばれるに至った経緯、そして今のアーティストたちに与えた絶大な影響を、未公開映像と全盛期のライブ映像、バンド・メンバーなどの関係者、また彼に影響を受けたアーティストたちのインタビューで綴る、熱く、貴重な映像クロニクル。

脚本・監督：アレックス・ギブニー
プロデューサー：ミック・ジャガー
出演：ジェームス・ブラウン、ミック・ジャガー、アル・シャープトン、メイシオ・パーカー、メルビン・パーカー、クライド・スタブルフィールド、アルフレッド“ピーウィー”エリス、マーサ・ハイ、ダニー・レイ、ブーツィー・コリンズ、フレッド・ウェズリー、チャックＤ、アーミア“ クエストラブ”トンプソン
配給：アップリンク／2014年／アメリカ／115分／カラー／16:9／DCP
原題：MR. DYNAMITE:THE RISE OF JAMES BROWN
©2015 Mr. Dynamite L.L.C.

公式サイト