フランス国会で昨年可決された、スーパーマーケットなどでの賞味期限切れや売れ残りとなった食品の廃棄を禁止する法案が2月3日より実施を開始した。この法案により、400平方メートル以上の店舗を持つ小売業者は、不要となった食品を捨てる変わりに慈善団体やフードバンクに提供する契約を結び、食べものに困っている人のために寄付するか、飼料や肥料に変えることを義務付けられる。違反した場合は3,750ユーロ(約48.6万円)の罰金を課せられることになる。
仏ル・モンド紙や英ガーディアン紙などの報道によると、世界では毎年13億トンの食料が廃棄されているなか、フランスで廃棄されている食品は約710万トンに上り、そのうち67%が一般家庭、15%がレストラン、11%が小売店から廃棄されているという。
日本では、食品に由来する食品廃棄物(未利用資源)の有効活用と、その発生を抑制することを目的とした「食品リサイクル法」が2000年より制定。食品製造・加工時に発生する滓(かす)や、食品の売れ残りや食べ残しの発生を抑え、再利用が不可能な場合は飼料化や肥料化などでリサイクルを促す内容となっている。
[写真:フランスのスーパーマーケット・チェーン、カルフールの店内]
【Platnews】
フランス、スーパーでの食料廃棄を法律で禁止(2016.2.7)
http://theplatnews.com/p=931
【THE GUARDIAN】
French law forbids food waste by supermarkets(2016.2.4)
http://www.theguardian.com/world/2016/feb/04/french-law-forbids-food-waste-by-supermarkets
【Le Monde】
Chaque année, 1,3 milliard de tonnes de nourriture gaspillée(2014.10.16)
http://www.lemonde.fr/les-decodeurs/article/2014/10/16/chaque-annee-1-3-milliard-de-tonnes-de-nourritures-gaspillee_4507636_4355770.html
【(財)食品産業センター】
食品リサイクル法
http://www.shokusan.or.jp/kankyo/shoku/index.html