映画『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』より、バンクシーが2013年10月に1ヵ月にわたりニューヨークで行なった展覧会の記念すべき第1日目にボムされた作品。スプレー缶を手にした少年の横には電話番号が描かれており、そこに電話すると無料通話でオーディオ・ガイドを聞くことができるようになっていた。
イギリスのアーティスト、バンクシーが2013年10月1日から突然告知もなく開始し、ニューヨーク中とインターネット上を狂乱の渦に巻き込んだ展覧会「Better Out Than In」の模様を追ったドキュメンタリー映画『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』が3月26日(土)より渋谷シネクイント、4月2日(土)より渋谷アップリンクにて公開されることが決定。チラシビジュアルと予告編も公開となった。
映画『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』より、セントラル・パークによく出店されている土産物屋風に、オリジナル作品が60ドルで陳列販売されていた時の模様。現在のバンクシー作品の評価額は25万ドル。
バンクシーは毎日1点、1ヵ月にわたりニューヨーク各所の路上に作品を残し、場所を明かさず公式サイトに投稿。ストリートとインターネット上の両方で勃発した“宝探し競争”のように、人々は作品を求めてニューヨーク中を駆け回った。Twitter、Instagram、Facebook、Vineを駆使してバンクシーの作品を捜索する人々だけでなく、作品を上書きするグラフィティ・ライター、アクリル板で保護するビル・オーナー、即作品を売買するギャラリー・オーナーまで登場し、“バンクシー・ハント”は加熱した。
映画『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』より、家畜のぬいぐるみが乗ったトラックが街を走る(ときどき精肉店で停まる)。
バンクシーは、2015年8月から5週間にわたり“憂鬱な遊園地”「ディズマランド」をイギリス・ノース・サマセットのウェストン・スーパー・メアにて開催。会期終了後は、設備を解体しシェルターを建設するため仏カレーにある難民キャンプに輸送した。さらに12月には、そのカレーの難民キャンプの壁に、実の父親がシリア出身であるアップルの共同創業者・故スティーブ・ジョブズを“シリア移民の息子”として描いた。
作品の中で常に社会とアートの在り方を問いかけてきたバンクシー。本作は、「都市や屋外や公共の場所こそ、アートが存在するべき場所なんだ。アートは市民とともにあるべきだ」と語る彼が、ニューヨークをハックした1ヵ月を追ったドキュメンタリーとなっている。
映画『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』より、クイーンズに作られた廃材のスフィンクスは、大型商業施設の建設に伴い廃業予定の自動車修理工場の男たちが持ち去り、転売した。
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映画『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』
3月26日(土)渋谷シネクイント、4月2日(土)渋谷アップリンクほか全国順次公開
監督:クリス・モーカーベル
提供:パルコ
配給:アップリンク、パルコ
宣伝:ビーズインターナショナル
2014年/アメリカ/81分/カラー/16:9/DCP
公式サイト:http://www.uplink.co.jp/banksydoesny/
公式Facebook:https://www.facebook.com/banksydoesny.jp
公式Twitter:https://twitter.com/banksydoesny_JP
▼映画『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』予告編
書籍『バンクシー・イン・ニューヨーク』
著:レイ・モック 翻訳:毛利嘉孝、鈴木沓子
1月30日刊行
現地の凄腕グラフィティ・ライターが、バンクシーのニューヨークでの活動に完全密着。撤去された作品も全て見られる貴重な作品集/ルポルタージュ。
2,376円(税込)
パルコ出版
Amazonでの購入は下記より
http://www.amazon.co.jp/dp/4865061606/