ニューヨーク出身のアーティスト、ローリー・アンダーソンが、フランスの女性現代美術作家、ソフィ・カルと「結婚式」を挙げるパフォーマンスをサンフランシスコで行った。
11月8日、ローリー・アンダーソンは監督を務めた映画『Heart of a Dog』の上映にあたり、サンフランシスコ・フィルム・ソサエティのドキュメンタリー映画祭に参加していた。「サンフランシスコ・クロニクル」の報道によると、当日は120年の歴史を持つスウェーデンボーガン教会でレセプションが行われ、招待されていたカルがそのシチュエーションに感動し、アンダーソンに「プロポーズ」。映画祭スタッフやアンダーソンの兄弟の立会いのもと、その場で即興的に結婚式のパフォーマンスを行った。ふたりに法的な婚姻関係はないという。
ローリー・アンダーソン(左)とソフィ・カル(中央)の「結婚式」の様子(Photo: Pamela Gentile / Pamela Gentile / San Francisco Film Society via San Francisco Chronicle)
ローリー・アンダーソンは、2013年に亡くなったミュージシャンのルー・リードと21年にわたり交際。2008年から死期までは正式に結婚していた。映画『Heart of a Dog』は、1986年のライヴ映画『ローリー・アンダーソン 0&1』以来約30年ぶりとなる監督作で、リードやアンダーソンの母親、そして愛犬の死による喪失がテーマとなっている。
ソフィ・カルは、離婚した夫との関係を綴った映像作品『ダブル・ブラインド』(1992年)をはじめ、自伝的作品を発表しており、過去に交際していた男性からの別れの手紙を107名の女性に朗読してもらうという2007年のプロジェクト『Prenez Soin de Vous』(元気でね)にアンダーソンが出演しているほか、アンダーソンと愛犬ロラベルの写真もカルが撮影している。
なお、愛知県の豊田市美術館では、展覧会「ソフィ・カル―最後のとき/最初のとき」が12月6日まで開催されている。
【San Francisco Chronicle】
Laurie Anderson and artist Sophie Calle say ‘I do’ in S.F.(2015.11.12)
http://www.sfchronicle.com/entertainment/garchik/article/Laurie-Anderson-and-artist-Sophie-Calle-say-I-6625809.php
【artnet news】
Artists Laurie Anderson and Sophie Calle Spontaneously Exchange Vows in San Francisco(2015.11.13)
https://news.artnet.com/people/laurie-anderson-sophie-calle-married-363602
■映画『Heart of a Dog』公式サイト
http://www.heartofadogfilm.com/
■豊田市美術館公式サイト
「ソフィ・カル―最後のとき/最初のとき」
http://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/2015/special/Sophie_Calle.html