真珠のボタン他N.クラインのドキュメンタリー9選

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2015-11-03 20:00

映画『真珠のボタン』より © Atacama Productions, Valdivia Film, Mediapro, France 3 Cinema - 2015

11月5日よりデンマークのコペンハーゲンで開催されるドキュメンタリー映画祭「CPH:DOX」が、カナダの作家／ジャーナリスト、ナオミ・クラインのキュレーションによる特集上映を実施。アップリンク配給により岩波ホールで上映中の、パトリシオ・グスマン監督が自国チリの歴史の暗部を描いた『真珠のボタン』をはじめ、マーク・アクバー＆ジェニファー・アボット監督が巨大企業の暴走を警告する『ザ・コーポレーション』など9作品が上映される。

今回の「CPH:DOX」は、11月30日からフランス・パリで気候変化の抑制に取り組む国際会議「COP21」が開かれるのにともない気候変動問題にフォーカスを当てており、『ブランドなんか、いらない』などの著作で反グローバリゼーションや環境問題をテーマにしてきたクラインをゲスト・キュレーターに起用。パートナーであるアヴィ・ルイス監督と、気候変動の問題をイデオロギーの側面から探る自著を映画化した『This Changes Everything』の上映とともに、人間と自然の関わりや政治的コミットメントを題材にしたドキュメンタリーがふたりのセレクトによりプログラムされた。

【CPH:DOX】ナオミ・クライン＆アヴィ・ルイスが選ぶ9作

『真珠のボタン』パトリシオ・グスマン監督（2014年）
『ザ・コーポレーション』マーク・アクバー＆ジェニファー・アボット監督（2004年）
『リヴァイアサン』ルーシャン・キャステーヌ＝テイラー＆ヴェレナ・パラヴェル監督（2012年）
『ダーウィンの悪夢』フーベルト・ザウパー監督（2004年）
『鉄西区』ワン・ビン監督（2002年）
『The Take』アヴィ・ルイス監督（2004年）
『Trouble the Water』ティア・レッシン＆カール・ディール監督（2008年）
『Harlan County, U.S.A.』バーバラ・コップル監督（1976年）
『The Hour of the Furnaces』フェルナンド・E・ソラナス＆オクタビオ・ヘティノ監督（1968年）

また今年の「CPH:DOX」では、コペンハーゲン出身のアイスランド人アーティスト、オラファー・エリアソンのキュレーションによる特集上映も行われることになっている。

なお、『真珠のボタン』とグスマン監督の前作『光のノスタルジア』を上映中の岩波ホールでは、11月8日（日）、9日（月）、11日（火）の3日間、探検家の関野吉晴さん、国立天文台チリ観測所の平松正顕さん、民族問題研究家の太田昌国さんをゲストに迎えてトーク・イベントが行われる。当日映画鑑賞の方はもちろん、既に同劇場で両作を鑑賞した方も、半券持参で参加可能となっている。

【CPH:DOX】Curated by Naomi Klein & Avi Lewis
http://cphdox.dk/en/programme/programme-2015/?ser=2015028

【CPH:DOX】This Changes Everything
http://cphdox.dk/en/programme/film/?id=3094

映画『真珠のボタン』
岩波ホールにて公開中、他全国順次公開

監督・脚本：パトリシオ・グスマン
プロデューサー：レナート・サッチス
配給：アップリンク
2014年／フランス、チリ、スペイン／1:1.85／82分

映画『光のノスタルジア』
岩波ホールにて公開中、他全国順次公開

監督・脚本：パトリシオ・グスマン
配給：アップリンク
2010年／フランス、ドイツ、チリ／1:1.85／90分

『光のノスタルジア』『真珠のボタン』トーク・イベント

★グレート・ジャーニー番外編、アタカマ・パタゴニア
日時：11月8日（日）14:35～（13:00の回上映終了後）
ゲスト：関野吉晴さん（探検家・医師）

★『光のノスタルジア』の宇宙
日時： 11月9日（月）14:35～（13:00の回上映終了後）
ゲスト：平松正顕さん（国立天文台チリ観測所）

★グスマン作品とチリの歴史
日時：11月10日（火）16:30～（15:00の回上映終了後）
ゲスト：太田昌国さん（民族問題研究家）

各日会場：岩波シネサロン（岩波ホールのビル9F）

http://www.uplink.co.jp/nostalgiabutton/#news