6月21日、アメリカのシンガー・ソングライター、テイラー・スウィフトが、6月30日スタートのアップル社の新しい音楽配信サービス「Apple Music」で、最新アルバム『1989』の配信を行わないという声明を発表。これは、アップル側が「Apple Music」の収益配分について、レーベルやアーティストに米国内で売上の71.5パーセント、米国外で平均73パーセントを払うものの、3ヵ月間あるユーザーの無料トライアル期間中については支払わない、という規定を明かしたことに対しての発言だった。しかし翌日22日、アップル社の上級副社長エディー・キューがTwitterで「アップルはユーザーの無料トライアル期間中でもアーティストに対して支払います」と、規定を変更することを発表した。しかし、アップルの無料期間の支払いの計算式はまだ明らかになっていない。
さて、「Apple Music」に先駆け5月27日に日本でスタートした定額制音楽配信サービス「AWA」についてはどのような規定になっているのか、問い合わせてみた。「AWA」は、エイベックス・グループ・ホールディングスとサイバーエージェントによるサービスで、国内外23社のレーベルが参加し、スタートの段階で100万曲、2015年末までに約500万曲、2016年末までに1000万曲の楽曲を提供すると発表している。「Apple Music」と同じく登録時から3ヵ月間は無料、以後はプレイリストとラジオ視聴が可能なライトプランが月額360円、オンデマンド視聴やプレイリスト作成・公開が可能なプレミアムプランが月額1,080円という金額設定となっている。サービス開始から2週間でiOSとAndroidのアプリ累計ダウンロード数が100万を突破したことが報じられていた。
広報担当の鳥羽さんによると、「AWA」のアーティストやレーベルへの支払いのパーセンテージは「非開示」とのこと。「ユーザーの3ヵ月間無料トライアル期間中は『AWA』が全て持ち出しで権利者にお支払いします。無料期間が設けられていることも、一概にパーセンテージをお伝えできない理由です」という回答だった。
AWA公式サイト：http://awa.fm/
【re/code】
Here’s What Happens to Your $10 After You Pay for a Month of Apple Music（2015.6.15）
http://recode.net/2015/06/15/heres-what-happens-to-your-10-after-you-pay-for-a-month-of-apple-music/
【関連記事】
テイラー・スウィフトの訴えにApple方針を変更（2015-06-22）
http://www.webdice.jp/topics/detail/4754/
Spotifyは音楽家の敵ではないとCEOが声明（2014-11-14）
http://www.webdice.jp/topics/detail/4475/
