内田樹氏の『内田樹の研究室』というHPでドイツの日刊紙Frankfurter Allgemeine Zeitungの特派員が日本を発つ際に寄稿したエッセイを全文日本語訳して掲載している。
安倍政権が、政権の考えと違う意見を持つ海外メディアに対してどのように圧力をかけているのかよくわかる。
海外メディアに対しての対応から国内メディに対する対応をおもんばかるしかない。
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安倍政権の歴史修正主義について私が書いた批判的な記事が掲載された直後に、本紙の海外政策のシニア・エディターのもとをフランクフルトの総領事が訪れ、「東京」からの抗議を手渡した。彼は中国がこの記事を反日プロパガンダに利用していると苦情を申し立てたのである。
冷ややかな90分にわたる会見ののちに、エディターは総領事にその記事のどの部分が間違っているのか教えて欲しいと求めた。返事はなかった。「金が絡んでいるというふうに疑わざるを得ない」と外交官は言った。これは私とエディターと本紙全体に対する侮辱である。
彼は私の書いた記事の切り抜きを取り出し、私が親中国プロパガンダ記事を書くのは、中国へのビザ申請を承認してもらうためではないかという解釈を述べた。
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内田樹の研究室
ドイツのあるジャーナリストの日本論
http://blog.tatsuru.com/2015/04/10_1343.php