(Photo : Lavender's Legacy - by Ryan)
アメリカの環境保護局(EPA)は、ミツバチの大量死の原因と疑われているネオニコチノイド系農薬の新たな使用を原則禁止にする方針を発表した。
規制されるのは、ネオニコチノイド系のイミダクロプリド、クロチアニジンなど4種類の成分。欧州連合(EU)は、クロチアニジンなど3種について2013年に一時的に使用禁止にしている。
しかし日本では、クロチアニジンの製造メーカーである住友化学が農林水産省に残留基準の緩和の申請したことを受け、2014年12月、厚生労働省の審議会がクロチアニジンの食品中の残留基準を緩和する案を了承した。
厚生労働省は食品中のクロチアニジンの残留基準設定について、2013年10月と2015年1月の2回、パブリックコメントを実施。1回目のパブリックコメントでは1,600件以上の意見のほとんどが基準緩和に反対するものだったにも関わらず、基準緩和案では、残留農薬基準がほうれんそうで従来の3ppmから13倍の40ppmまで許容など、意見が反映されていない内容だった。これを受けて、国際環境NGOグリーンピース・ジャパンはネオニコチノイド系農薬の使用禁止と残留基準の規制緩和の撤回を求める署名を9,235筆集め、農林水産省に提出した。
なお、アメリカでアグロバイオ企業が生産する遺伝子組み換え食品がいかに市民の生活のなかに拡大しているかを描くドキュメンタリー『パパ、遺伝子組み換えってなぁに?』が4月25日(土)より公開される。
【BLOGOS】
ミツバチの大量死対策に日本逆行(2015.4.5)
http://blogos.com/article/109412/
【朝日新聞】
ミツバチ大量死の原因? 米で一部農薬の新規使用禁止(2015.4.4)
http://www.asahi.com/articles/ASH4422G8H44UHBI001.html
【グリーンピース・ジャパン】
こどもやミツバチのことを考えた規制になっていますか?「農薬ありき」より「食と環境の安全ありき」へ:農林水産省への署名提出報告(2015.3.21)
http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/blog/staff/blog/52383/
【朝日新聞】
ミツバチ大量死?の農薬、残留基準緩和へ 厚労省部会、人への影響否定(2014.12.25)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11523518.html
【関連記事】
モンサントの除草剤成分に発がん性確認(2015-03-26)
http://www.webdice.jp/topics/detail/4645/
グローバリゼーションという暴力に我々はどう立ち向かうか『シティ・ファーマー:世界の都市で始まる食料自給革命』
(2015-03-09)
http://www.webdice.jp/dice/detail/4605/
巨大バイオ企業による食の支配を許すな!遺伝子組み換え食品を「家族」の視点で追求するドキュメンタリー
映画『パパ、遺伝子組み換えってなぁに?』セイファート監督語る(2015-3-4)
http://www.webdice.jp/dice/detail/4614/
映画『パパ、遺伝子組み換えってなぁに?』
4月25日(土)より渋谷アップリンク、名古屋名演小劇場、横浜シネマ・ジャック&ベティほか全国順次公開
監督:ジェレミー・セイファート
出演:セイファート監督のファミリー、ジル=エリック・セラリー二、ヴァンダナ・シヴァ
協力:大地を守る会、生活クラブ生協、パルシステム生活協同組合連合
字幕:藤本エリ
字幕協力:国際有機農業映画祭
配給:アップリンク
2013年/英語、スペイン語、ノルウェー語、フランス語/85分/カラー/アメリカ、ハイチ、ノルウェー
公式サイト:http://www.uplink.co.jp/gmo/
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