▲3月17日のインスタグラムの投稿より、エルトン・ジョンと息子のイライジャとザッカリー
ファッションブランド、ドルチェ&ガッバーナのデザイナー、ドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナが、イタリアの雑誌で体外受精と代理母について批判的なコメントを行ったことに対し、3月15日、エルトン・ジョンがドルチェ&ガッバーナをボイコットするようインスタグラムで呼びかけ、波紋を呼んでいる。
同性愛者であることを公言しているドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナは、2005年までパートナーだったが、現在は別居、ブランドの経営は共同で続けている。かねてから同性同士の結婚については反対の意見を表明しているふたりは、イタリアの雑誌「Panorama」の3月12日号のインタビューで同性愛者が養子をとることに反対。「家族として成り立つのは父親と母親という伝統的な形のみ」「子宮を借り、精子をカタログで選び、化学的に作られた子供は『人工品』だ」と語った。
これに対し、長年のパートナーであるデヴィッド・ファーニッシュとの間に、体外受精後に代理母を通じて生まれた息子イライジャとザッカリーを持つエルトン・ジョンは激怒。自身のインスタグラムに「よくも私の美しい子供たちを『人工品』呼ばわりしたな。IVF(体外受精)を指さして批判したことも恥ずべき行為だ。体外受精は異性愛者、同性愛者に関わらず、子供が欲しいと願う多くの人たちにとっての奇跡なんだ。君たちの古めかしい考えは、そのファッションと同じく時代遅れだ。僕はもう二度とドルチェ&ガッバーナなんて着ない」と書き、古ぼけた加工を施したドルチェ&ガッバーナの画像と、ハッシュタグ #BoycottDolceGabbana とともに投稿した。エルトン・ジョンとデヴィッド・ファーニッシュは、2014年3月にイギリスで同結婚が合法化されたのを受け結婚している。
エルトン・ジョンの批判を受けて、ガッバーナは「あくまで個人的な意見で人々の自由を批判したつもりはない」「私たちは“愛と自由”を信じている」とコメント。さらに、「エルトン・ジョンのような知的だと思っていた人からこんなコメントが出るとは。理解と寛容を説いておきながら、他人を攻撃するなんて」と語っているという。
▼エルトン・ジョンによる3月15日のインスタグラムの投稿
【APF】
伊デザイナーら「エルトン・ジョンは偽善的」 IVF論争が加熱(2015.3.17)
http://www.afpbb.com/articles/-/3042670
【BBC】
Gabbana responds to Sir Elton's boycott calls(2015.3.16)
http://www.bbc.co.uk/newsbeat/31896339