奈良のCD/レコードショップ「Django Records」
奈良の老舗CD/レコードショップ「Django Records（通称ジャンゴ）」がTwitter上で、今年3月をもって新品CDの店頭陳列販売を中止することを発表した。
店長の松田太郎さんはツイートのなかで、中止を決めた理由を「4年ほど前から新品のCDが定価の8割での完全買取・返品不可が仕入れ条件となり、どんなに売り上げても黒字経営が見込めないと判断したため」と書いている。
webDICEによる電話取材で松田さんは「仕入れの掛け率は店ごとの取引（売上げ）実績により異なるので一概には言えませんが」としたうえで、「インディーズは買い取りで3割くれるところはあります。以前はCDも売れていたし、返品もできたし、その好循環が悪循環に変わった。街の商店街にあるような個人の小売店はなくなっていく一方で、ほんとうにレコード会社も卸問屋もミュージシャンも厳しいんだと思うんです」と、音楽業界全体の縮小傾向が、こうした条件となった最大の理由だと語った。
ジャンゴは今後、新品CDは予約や注文を受けて販売。店頭ではインディーズと中古をメインに並べていくという。もともと常連のお客さんからは、注文による購入が多いこともあったそうだが、とはいえ60年代ロックなど洋楽をメインにするジャンゴのような個性的な品揃えの店舗の店頭で、ジャケットを見たりスタッフのPOPを読んだりして新たな音楽と出会うことは、実店舗で買う大きな魅力であるはずだ。
松田さんは「地域にCD販売店がなくなることにより、音楽を聴くことから離れていく人もでてくるだろうなと思います。でもしょうがないですね、なんとか条件良くならないかなと思っているんですけれど」と残念がるが、「続けられる間はもちろん頑張ろうと思っています」と気を吐いている。
▼【togetter】今や希少となったCDショップが新品CDの店頭陳列販売から手を引く理由
「Django Records」
奈良県奈良市餅飯殿町36 [地図を表示]
14:00から16:00ごろ～21:00まで営業
木曜定休
TEL：0742-22-3249
https://twitter.com/djangorecords
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