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東京都 渋谷区

2014-12-12 23:40


リスナーが音楽の未来作る 岡村詩野×田中宗一郎

リスナーが音楽の未来作る 岡村詩野×田中宗一郎

音楽情報サイト「Real Sound」に、音楽ライターの岡野詩野氏と「SNOOZER」編集長で音楽サイト「the sign magazine」クリエイティブ・ディレクターの田中宗一郎氏によるトーク・イベントのレポートが掲載された。

このイベントは、11月1日から3日まで恵比寿ガーデンプレイスで行われた音楽フェスティバル「YEBISU MUSIC WEEKEND」のなかで『オトトイの学校 presents 「岡村詩野音楽ライター講座 YMW特別編」』として催された。長きにわたり音楽についての文章を発表し続けているふたりが、現在の音楽シーンのなかでのライターをとりまく状況、そしてネットメディア全体に当てはまる、ネットに発表する文章をめぐる問題に触れながら、これからリスナーがどのように情報を入手し音楽を楽しんでいけばいいかが語られている。


「今、音楽作品も音楽イヴェントも音楽についての文章も過剰供給でしょ。いらないものが多すぎる。(中略)例えば、今は『マスメディアは要らない、webさえあればいい』という論調もあります。ただマスメディアが正しい方向に向かうように市井の人々がきちんと働き掛けてさえいれば、ジェネラルな情報源としてのマスメディアというのは非常に便利なんですよ。100ある情報を10にフィルタリングしてくれるし、10の情報に対していくつもの視点があるなか、とりあえずは1つのアングルを提示してくれます。それを受け手が鵜呑みにせずに判断すればいい。100のブログを読むより、遥かに楽」(田中)


「新しい音楽が次々と出てきては、また次々と新しいフェスが開催される。時間をかけて一つ一つを咀嚼するような余裕を自分の中で持つようにしないと、良い原稿は書けないし、良い音楽を堪能することもできなくなってしまう」(岡村)


「最終的に一番の鍵を握っているのはアーティストでもメディアでも業界人でもなくて、リスナーだし、音楽にお金を落とす人たちだと思うんですよ。10年前に津田大介さんが『だれが「音楽」を殺すのか?』を書いたときには、その批判の矛先って利権を持っている人たちに向けられていたと思うんだけれど、今、産業としても文化としても音楽を殺そうとしているのはユーザーだと思う。活かすも殺すも、ってことだけど。特にスポティファイみたいなストリーミング・サーヴィスの上陸が囁かれてる今だとね。リスナーがどんな作品や作家を選択するのか、それにどうきちんと対価を支払うのか、払わないのか、ポップ音楽の今後はそれにかかってる」(田中)


「音楽も文章も使い捨てにならないために。そのためにも、自分にとって本当に必要なものが何かを時間をかけて探してほしい」(岡村)




【Real Sound】
岡村詩野と田中宗一郎が語る“音楽ライターのあり方”
「自覚と見極めがないまま文字だけが増え続けている」(2014.12.11)
http://realsound.jp/2014/12/post-1976.html

[写真:Real Soundの記事より]

キーワード:

岡村詩野 / 田中宗一郎 / RealSound / OTOTOY


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