株式会社フランス映画社が、11月12日に東京地裁より破産開始決定を受けたことが本日発表された。負債総額は債権者13名に対し約3800万円。
フランス映画社は1968年に設立。大島渚監督など日本人監督作品の海外輸出を経て、1976年からジャン・ヴィゴ監督『新学期・操行ゼロ』とジャン=ピエール・メルヴィル監督『恐るべき子供たち』を皮切りに「BOW(ベスト・オブ・ザ・ワールド)シリーズ」として海外作品配給をスタートした。
その後、ジャン=リュック・ゴダール監督『勝手にしやがれ』、ビクトル・エリセ監督『ミツバチのささやき』、ジム・ジャームッシュ監督『ストレンジャー・ザン・パラダイス』、ヴィム・ヴェンダース監督『ベルリン・天使の詩』などヨーロッパの作品を中心に海外作品を配給。1983年に開館した六本木のミニシアター「シネ・ヴィヴァン・六本木」や、1987年にオープンした日比谷の「シャンテ シネ」で上映されていた。
90年代以降も、ジェーン・カンピオン監督『ピアノ・レッスン』やテオ・アンゲロプロス監督『ユリシーズの瞳』などの作品を配給。7億円前後の年売上高を計上していた時期もあったが、その後資金繰りが悪化。2013年12月には東京・築地の事務所が家賃未払いを巡り差し押さえに遭っていることも報道されていた。業績回復の見通しが立たないまま、2014年8月末に事業を停止した。
フランス映画社のTwitterは、2014年1月24日の配給協力を行っていたテオ・アンゲロプロス監督『エレニの帰郷』の紹介を最後に更新をストップしている。
■フランス映画社Twitter
https://twitter.com/bowjapan
【exiteニュース】
ヨーロッパ映画の老舗配給会社 (株)フランス映画社が破産開始決定(2014.11.19)
http://www.excite.co.jp/News/economy_g/20141119/Tsr_tsr20141119_02.html
【帝国データバンク】
海外映画「BOWシリーズ」など配給 株式会社フランス映画社 破産手続き開始決定受ける 負債3800万円(2014.11.19)
http://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/3981.html