『未来の食卓』『セヴァンの地球のなおし方』『世界が食べられなくなる日』のジャン=ポール・ジョー監督が、最新ドキュメンタリー『自由!(仮題)』(LIBRES!)完成のためのクラウドファンディングを実施。現在日本語のプロジェクトページが公開されている。
『未来の食卓』で農薬と食品添加物、『セヴァンの地球のなおし方』『世界が食べられなくなる日』で遺伝子組み換え作物と原子力について問題提起してきたジャン=ポール・ジョー監督。新作『自由!(仮題)』は、フランス、日本そしてデンマークを舞台に、再生可能エネルギーを中心とした社会へ向けた子供たちの学びの歩みを描いている。
クラウドファンディングは9月27日よりスタートし、11月30日まで200,000ユーロ(2,729万円)を目指し行われている。制作は現在、撮影がクランクアップしており、集まった資金はポスト・プロダクションに充てられる。劇場公開は2015年の上半期と予定されている。
5ユーロ(679円)から協力が可能で、10ユーロ(1,358円)以上の協力者は名前がクレジットされるほか、各種特典の提供が受けられる。250ユーロでパリのプレミア上映会のチケット2枚。1,000ユーロ(13万6千円)で「ジャン=ポール・ジョー監督と過ごす1日」としてアトリエ見学と、監督同席のプライベート上映会に2名招待、オーガニックの食事を監督と一緒にすることができる。また10,000ユーロ(136万円4千円)以上の協力者は、監督とのディスカッションを交えたプライベート上映会を希望する形でオーガナイズすることができる。
ジャン=ポール・ジョー監督は今作の制作に初めてクラウドファンディングを導入した理由について、以下のように綴っている。
2008年から私たちは、大規模なドキュメンタリー映画を3本製作してきました。この3本の映画は、わたしたちをはじめ、みなさんに必要とされる「現実」を変えていくためのツールとなるべく製作されたものです。これらの映画は、製作者である「私たち」の映画ではなく、みなさんの、市民の映画です。その理由から、私たちは今回はじめて、みなさんからの融資をお願いすることにしました。
製作費用を募ることは、年々難しくなっているのが現状です。数々の賛同者やパートナーから、すでに投資をいただいていますが、撮影後の諸作業に必要な資金が不足しています。資金収集活動に時間をさきたいところですが、気候変動の懸念から、早急な映画の完成が望まれます。正義あるそして尊重できる社会を築こうという私たちみんなの夢も、何よりもまずグリーンエネルギーを発展させなければ、消え去ってしまうでしょう。グリーンエネルギーは、私たちの「自由」に密接に関係しているのです。
この点から、今、みなさんのお力が是非とも必要なのです!この映画への融資が多ければ多いほど、私たちの変化を求める活動がシェアされ、この映画を支え、上映していくことで、無視することのできないメッセージが確立されていくのです。そうすれば、「原子力発電から抜け出す術はない」などと言える人はいなくなります。
(ジャン=ポール・ジョー監督)
■ジャン=ポール・ジョー監督の最新作『自由!(仮題)』クラウドファンディングのページ(日本語)
http://jefinance.libres-lefilm.com/jp/support-the-movie/view/2-libres