イギリスの現代美術家ダミアン・ハーストの、ニューヨークのウエストベリーに設置された作品「The Virgin Mother」が「あまりに生々しすぎる」と地元住民の反対に遭いカバーをかけられている。
ハーストの2005年の作品「The Virgin Mother」は、約10メートルの妊娠中の女性のブロンズ像で、右半分が断面図のようになっており、頭蓋骨や胎児が露わになっている。この作品はこれまでも、ニューヨークの高層ビル・レバーハウスの中庭やロンドンのロイヤル・アカデミー屋外、モナコのフォンヴィエイユ港で展示されている。
ウエストベリーではこの後、住民による公開会議が開かれ、作品の処置について決定することになっているという。
「表現の自由」と「見たくない人の権利」のどちらを優先すべきかという問題で、今回は、公共の場であるので「見たくない人の権利」が一旦優先された例である。
【CBE New York】Bronze Sculpture Of Nude Pregnant Woman Upsets Some L.I. Residents
http://newyork.cbslocal.com/2014/05/07/bronze-sculpture-of-nude-pregnant-woman-upsets-some-l-i-residents/
【COMPLEX】Damien Hirst's "The Virgin Mother" Sculpture Was Covered in Long Island After Complaints by Locals
http://www.complex.com/art-design/2014/05/damien-hirst-the-virgin-mother-sculpture-covered-in-long-island-after-complaints
■ダミアン・ハースト公式HPの作品情報
http://www.damienhirst.com/the-virgin-mother
［写真：ウエストベリーに展示されたダミアン・ハースト「The Virgin Mother」（左）と、カバーをかけられた様子（右）］
