映画製作・配給会社の株式会社プレノン・アッシュが2月20日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けたと、2月25日、帝国データバンクが報じた。負債は約6億4300万円にのぼるとされる。
プレノン・アッシュは1988年に創業、1991年に法人化の後、ウォン・カーワイ監督『ブエノスアイレス』（1997年）、ジャン＝リュック・ゴダール監督『アワーミュージック』（2004年）、ホウ・シャオシェン監督『百年恋歌』（2006年）、ツァイ・ミンリャン監督『黒い眼のオペラ』（2007年）などの外国映画の配給を手がけてきた。
2012年に企画、製作に携わった映画『一九〇五』の日本・中国の共同製作が決定。トニー・レオン、松田翔太、前田敦子主演、黒沢清監督による1905年の横浜を舞台にした作品で、松竹株式会社との共同配給で、2013年秋の全国公開を予定していた。しかし、尖閣諸島問題の発生から中国で出演を非難されたトニー・レオンが事実上出演を見送るなどの影響で製作が頓挫し、資金繰りがひっ迫したことが今回の措置の原因とされている。
［写真：プレノン・アッシュ『一九〇五』公式HPより］
【MSN産経】中堅映画会社のプレノン・アッシュが破産 尖閣問題の影響でトニー・レオンが出演見送り（2013.2.25）
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/130225/ent13022512470019-n1.htm
【帝国データバンク】株式会社プレノン・アッシュ破産手続き開始決定受ける（2013.2.25）
http://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/3749.html
プレノン・アッシュ『一九〇五』公式HP
http://prenomh.com/production/1905/
