2月24日(現地時間)に授賞式が行われる第85回アカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた『壊された5つのカメラ』のイマード・ブルナート監督が、アメリカ入国の際に一時拘束された。
パレスチナ人であるブルナート監督は、ロサンゼルス国際空港で同行した家族とともに別室に拘束され、尋問を受けた。本国に強制送還すると脅され、拘束は90分にも及んだという。
ブルナート監督の友人のマイケル・ムーア監督は、ブルナート監督に対する当局の対応をツイッターで非難。「アカデミー賞候補になっているというだけじゃ、入国はできないんだろうね」「パレスチナ人が候補に挙がることを理解できなかったんだろう。ブルナートは僕にメールで助けを求めてきたよ」などとツイートしている。
なお本年度の長編ドキュメンタリー賞には、パレスチナの住民が息子の成長と村人たちのイスラエル軍の政策に対する抵抗運動を記録したこの『壊された5つのカメラ』の他、イスラエルの保安庁(対内情報機関)の歴代長官にインタビューした『The Gatekeepers(原題)』、そして『How to Survive a Plague(原題)』『The Invisible War(原題)』『シュガーマン 奇跡に愛された男』の計5作品がノミネートされている。
[写真:『壊された5つのカメラ』より]
【シネマトゥディ】アカデミー賞候補のパレスチナ人監督、拘束される 授賞式出席のため訪米(2013.2.21)
http://www.cinematoday.jp/page/N0050455?utm
【the guardian】Oscars-bound Palestinian film-maker describes 'unpleasant' LAX detention(2013.2.20)
http://www.guardian.co.uk/film/2013/feb/20/oscars-palestinian-filmmaker-lax-detained
『壊された5つのカメラ』公式サイト
http://urayasu-doc.com/5cameras/
▼『壊された5つのカメラ』予告編