イントロダクション
サッカーの試合に欠かすことの出来ない存在「レフェリー」
そのレフェリーの視線で見つめる“もう一つのサッカー”がここにある。
2010年6月11日から7月11日まで2010FIFAワールドカップが南アフリカで開催される。国際試合ではその結果が国家レベルで大きな影響を及ぼすスポーツ「サッカー」。
ヨーロッパのベスト・レフェリーに選出されたイングランドのハワード・ウェブはEURO2008の決勝で主審を務めるという固い意志を持っていた。
しかし、彼が試合中ポーランド・チームに下したジャッジが大きな波紋を呼ぶ。それはポーランドの首相をして「誰かを殺したい」と言わしめた。サッカーの試合を陰で支えるレフェリーの決して表に出ることのない姿を捉えたUEFA(欧州サッカー連盟)公認ドキュメンタリー。
監督コメント
私はかつて誰も目を向けなかったものに対して目を向けたかったのです。
── イブ・イノン監督
コメント
2008年のヨーロッパ選手権を舞台に撮影されたドキュメンタリー映画。試合の場面はもとより、私生活においても審判が感じるプレッシャー、喜び、ミスを犯したときの焦り、審判のさまざまな生きざまが紹介されている。レフェリー通信システムを用いて行われる主審と副審の会話は迫真であり、明らかなオフサイドのミスや手のファウルによるPKを非難されたイングランドのハワード・ウェブ主審の試合後の心情やその後の立ち直り、決勝を吹いたイタリアのロベルト・ロゼッティ主審の素晴らしいレフェリングと喜びあふれる充実感、審判の素晴らしさ、審判の人間味が表現されていた。審判を対象として映画を作るなんて異例なことだ。審判を広く紹介する意義を理解し、映画制作に積極的に協力したヨーロッパサッカー連盟(UEFA)もすごい。
── 松崎 康弘
(財)日本サッカー協会審判委員長
監督:イヴ・イノン、エリック・カルド、デルフィーヌ・ルエリシー
出演:ハワード・ウェブ、ロベルト・ロセッティ、ミシェル・プラティニ 他
原案:イバン・コルニュ 録音: イヴ・グッソン・バラ、ユッグ・ボロ、ジャン・リュック・ヴェルディエ
編集:フランソワーズ・トゥルメン 撮影: ディディエ・ヒル・ディライブ、アントニオ・カプルソ、ヴァンサン・ユフティ
オリジナル楽曲:アーリン・ヴェルバーグ
エグゼクティブ・プロデューサー:ミシェル・ヴァリエ
2009年 / ベルギー / 77分 / カラー / 16:9 / 英語ほか
原題:LES ARBITRES
配給・宣伝:アップリンク
提供:J SPORTS