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2月

15

終了負ける映像 ――Diary/Futurism 日記映像の可能性を考える

恵比寿映像祭「パブリック⇄ダイアリー」地域連携プログラムとして、東京都写真美術館協力、東京工業大学サイエンス&アートLab Creative Flowとフィルムアート社の共催で行う

  • 日程
    2013年02月15日

  • 時間
    19:30

  • 会場
    クリエイティブスペース amu

日記映像を再定義する

「日記のように撮ること」の可能性とは何でしょうか。

日記映像の多くは、撮り手が親密な空間を「自分の庭」のように見立て、思うがままに撮られています。

日記の素朴な目的----日々の記録を通じて思いを表現すること――に照らし合わせれば、一見これは自然なことに思えるかもしれません。

しかし、世界を思い通りに撮ろうとする映像は、クリエイティヴとはいえません。
日記映像の本質は別のところにあるのではないでしょうか。

カメラに映る「世界」は、私たちより圧倒的に大きく、未知で、ゆらぎつづける存在です。

あるいは対象が「自然」である場合、自然を飼いならすことなど本来できず、私たちは、むしろ、自然をどこかで畏怖するのが本来の態度ではないでしょうか。

だからこそ、映像に映し出された世界は、常に撮り手の予測を超えた、言葉を超えるイメージを呼び寄せること=クリエイティビティがあるのです。

負ける映像

 世界>私
 自然>私

この当たり前の事実をしっかりうけとめ、万能ではない私たちが、世界や自然の力に、いい意味で「負けながら」映像をとる方法を考えます。

第5回恵比寿映像祭「パブリック⇄ダイアリー」出品作品である映像作家クリスチャン・ヤンコフスキー《ドバイの瞳》とともに、東京工業大学サイエンス&アートLab Creative Flowの学生チームがこのプログラムに向けて制作した日記映像を上映します。

《ドバイの瞳》(2012年)は、ヤンコフスキーとそのクルーが初めてドバイを訪れ、取材・撮影・編集、全ての行程で全員が「目隠しをして制作したドキュメンタリー」です。

映像作家であるヤンコフスキーは、白人中心主義的なアイデンティと見方を捨て去り、「負け」を覚悟してドバイの降り立ち、撮影しました。

それにより、彼自身の予測をはるかに超えた豊かなイメージを撮ることに成功しています。

東京工業大学Creative Flowは、サイエンスとアートの関係を手がかりに未来の知やコミュニケーションを考える、新しい形のラボです。

彼らが自分たちの専門性----工学的合理性という武器をあえて封印し、世界の不確実さに「負ける」時、どのような作品が生まれるのでしょうか。

2つの作品を「負ける映像」をキーワードに読み解き、未来の高度テクノロジー社会におくる日記映像のあり方をカフェ形式で語り合います。

負けっぷりのよさが、今回の見物であり、教えです。

くわしくはこちら
http://www.a-m-u.jp/event/2013/02/diaryfuturism.html

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