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日程2012年09月05日
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時間19:30
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会場クリエイティブスペース「amu」
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【ゲスト】津田大介(ジャーナリスト/メディア・アクティビスト)、福井健策(弁護士(日本・ニューヨーク州)/日本大学芸術学部 客員教授)、丹下紘希(映像/アートディレクター)
【進行】林永子(ライター)
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音楽、写真、美術、グラフィックデザイン、プログラミング、WEBなど、ありとあらゆる表現を抱擁する「映像作品」は、娯楽としての映画のみならず、革新的な実験映像やメディアアート、CMに代表される広告、広告性と作者の独創性を掛け合わせたMVなどのメディアで活躍し、現代の表現においてなくてはならないコンテンツへと成長しました。
多くの表現をインプットする映像は、メディアの多様化、WEBを介したクロスメディア化と共に、アウトプットとしても様々な使用用途と機能を求められ、それぞれをクロスミックスさせた無限の可能性にさらなる期待が高まる一方です。
メディアの急速な成長に相反し、映像を実際に制作する環境には改善するべき課題が多々あります。CGアニメーションやWEB広告、MVなどの若いメディアは、日々大量の仕事を受注し、納品するスピードを優先するため、成果物の権利の有無や分配について先だって話し合い、結果を明記した契約書を交わしてから仕事を開始する風習がない(風習として根付かない)ことも、大きな問題の一つです。特に、ミュージシャンの広告であり、映像作家の作品でもあるMVは、どちらともつかない曖昧なスタンスから極めて独創性の高い映像表現を多く排出してきましたが、映像の著作権の定義が明確化されていないことや、受発注の関係性の影響により、明確化されている音楽の権利、音楽業界の通例の配下におかれやすく、映像制作者の権利が尊重されない傾向にあります。クライアントも、映像制作者も、映像の著作権や著作隣接権について全容を把握している者が少なく、議論の場もなく、山積する仕事だけをなし崩し的にこなす中、広告として制作した成果物(MV)が後づけ的に商品(ミュージシャンのMV集DVD)として発売され、作者に利益の還元がない、自由に公開する権利もないといった風習が長年続くうちに、映像制作者たちの疲弊および制作環境の悪化を招いたようです。
そこで今回は、映像の著作権や著作隣接権についての知識を識者のみなさまにご教示いただき、現状を打破するにはどうすれば良いか、映像作家が考えるためのトークセッションを開催します。
映像作家たちは、手がけたMVを「自分の作品である」と声を大にしていえるのか。著作権は認められるのか。映像の著作権とはなにか。学び、考える場を作ることが出来れば幸いです。
(ライター/林永子)
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【プログラム】
1)映像の著作権の現状
2)音楽など、映像に関するその他の表現の著作権の現状
3)映像作家は著作権者となり得るか
4)Q&A
※「映像作家100人」
2006年から始まり、日本の映像作家の仕事を紹介する書籍として年一回刊行されている年鑑です。2012年度版は4月末に出版されました。
発行:ビー・エヌ・エヌ新社 http://www.bnn.co.jp/
編集/制作:4D2A http://www.4d2a.com/
【定員】45名
【入場料】1,200円
【会場】amu
【共催】ビー・エヌ・エヌ新社 + amu(AZホールディングス)
☆イベントの詳細・お申し込みは、こちらからお願いいたします。
http://www.a-m-u.jp/event/2012/09/eizo100.html