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終了林良文展「アルク・ブータン~ARC BOUTANT~」

  • 日程
    2008年11月03日 ~ 2008年11月15日

  • 時間
    00:00

  • 会場
    ヴァニラ画廊

11月3日(月・祝)~11月15日(土)
12:00~19:00(平日)12:00~17:00(土・祝)

■ 会期中イベント/トークショー ゲスト:藤田博史(精神分析・美容外科・麻酔蘇生科)
11月8日(土) 18:00~20:00 入場料1500円(1ドリンク付)
藤田博史(ふじたひろし)
1955年生まれ。信州大学医学部卒。東京医科歯科大学医学部附属病院、
フランス政府給費研究員としてニース大学医学部附属パスツール病院に 勤務。
現在、医療法人ユーロクリニーク理事長兼院長。著書『精神病の構造』 など多数。

アルク・ブータンとは仏語で突(つ「)っ支(かえ)え棒のことです。巴里の中には約170余りの教会がありますが、その中で最も有名なものはノートルダム・ドゥ・パリで、これはゴチック建築の典型です。ゴチック建築に関する説明は紙面がありませんので省略しますが、その特徴は、高く大きな大聖堂を建てる為に、壁を内部から支える交差窮隆と外部から本堂を支える突っ支え棒―アルク・ブータンの発明にあります。このアルク・ブータンは後ろ側と側面から建物を支えているのですが、沢山の本数があり、力学的な必要性からアーチ型をしていて、非常に優雅で立体的な造形美を持っています。
さて、私の表現するエロティシズムとはこのアルク・ブータンのようなものかもしれないと考える時があります。
何故(なぜ)なら、エロティシズムとは本体をしっかり支えるシステムのことだと思えるのです。いいかえれば構築の一つであって、全体に“秩序”をもたらす仕組みなのです。ですから私の作るエロティシズムとは個人と社会の中にあって秩序を与え、しっかりと構築するのになくてはならないものです。
それではこのアルク・ブータン、即ちエロティシズムは何を支えているのでしょう?
本堂にあたるものは何なのでしょうか?
それは特別なものではありません。誰でもが実行しているのですが、本当にとっても難しい業です。
答えは“生きる”ことです。エロティシズムは“生きる”という本体を支えているのです。

林良文 Yoshifumi Hayashi / プロフィール
1948/福岡県に生まれる
1972/中央大学哲学科中退
1973/渡仏・パリ在中
1976/独学にて鉛筆デッサンを始める
1977/パリ、ジャック・カサノヴァギャラリーにて個展
1982/パリ、オブリック(ボルドリー)出版社より「100点のエロティックなデッサン」刊行
1982/パリ、ジャック・カサノヴァギャラリーにて個展
1988/パリ、ジャック・カサノヴァギャラリーにて個展
1991/東京、アートスペース美蕾樹にて個展
1993/東京、アートスペース美蕾樹にて個展
1994/パリ、エロスの涙ギャラリーにて個展
1994/東京、トレヴィルより「脳髄を懐胎したある唯物論者の花嫁」刊行
1995/東京、ストライプ美術館にて個展
1996/東京、トレヴィルより「花嫁の閨房に軟禁された両性具有者が生理学者 Y氏と交わした密約」刊行
1997/パリ、FIAC(現代美術見本市)に出展。江寿ギャラリーにて個展
1998 /東京、AZZLOギャラリーにて個展
2002/東京、スパンアートギャラリーにて個展
2003/イタリアボローニャ、モンドビザーロ・ギャラリーにて個展
2004/イタリアローマ、モンドビザーロ・ギャラリーにて個展
2004/パリ、エロティック美術館にて二人展
2006/東京、ヴァニラ画廊にて個展

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