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◎北島敬三写真展「PLACES」

■会期：2010年1月21日（木）〜2月28日（日）
　　　　12：00〜20 ：00　会期中無休

■会場：photographers' gallery

★1975年、北島敬三はベトナム戦争終結直後の沖縄・コザの基地街を撮影した作品で
　鮮烈にデビューします。その後、東京、ニューヨーク、東欧へと撮影地を展開し、
　あたかもスナップショットの可能性と限界に挑戦するかのように撮影を続けたその
　写真は、いまも卓越した光彩を放っています。若くして高い評価を受けながら、　
　しかし北島自身は、1991年、崩壊した旧ソ連での撮影を最後に大きく制作方法を転
　換してしまいます。あらたに始められたシリーズ《PLACES》と《PORTRAITS》は、
　大型カメラを使用して撮影されています。ストリートスナップでは人と街が絡み合っ
　て複雑な織物をなしていましたが、これらのシリーズでは、人と街とが完全に分離
　した後の、その裂け目こそが主題となっているかのようです。今回展示されるシリー
　ズ《PLACES》は、当初、パリやロンドンなど世界の主要都市を中心に撮影されてい
　ましたが、近年では沖縄や北海道など日本国内のよりローカルな場所で撮影するな
　ど、緩やかながら、しかし明確な変化をみせつつあります。
　今年5月には、約800頁からなる16年ぶりの写真集『THE JOY OF PORTRAITS』が出　
　版され、続く8月には東京都写真美術館での個展「北島敬三1975-1991」において、
　70〜80年代に撮影されたスナップショットの作品163点が紹介されるなど、精力的
　に発表を続けるなかで、北島は1991年以前の世界のストリートを、2010年という　
　現在へ見事に立ち上がらせてみせました。2000年代の都市を捉えた新作《PLACES》
　にご注目ください。

　展示内容：デジタルCプリント／600×750mm ／約10点