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8月

08

終了【トーク】見えない“もの”の声を聞く/泥沼コミュニティ,飯島真理子,飯倉義之,團康晃,菅谷奈緒

幽霊、妖怪、怖い話をテーマに、民俗学、社会学、芸術表象などの分野で研究している方をゲストにお招きします。

  • 日程
    2015年08月08日

  • 時間
    19:00

  • 会場
    アートラボはしもと

怪談、都市伝説、恐怖体験などの「怖い話」はなにを意味し、どのように語られるのでしょうか。それらは一般に非科学的であり、非公式なものであり、真偽の定かでないものとされます。しかし、「真実とはなにか」ではなく「私たちはどのように現実を解釈、認識し、再生産しているのか」を考える手がかりとして、「怖い話」は有効ではないかと考えます。

民俗学者の小松和彦によれば、妖怪とは「人々の心の中にある『不安』や『恐怖心』が形象化されて物語化されて社会に吐き出されたもの」であり、さらに「妖怪というもののそれぞれ異常性の背後に、『異人』集団あるいは異なった職業集団というものが見え隠れして」おり、「よく知られた河童という妖怪にも、『異人』に対する偏見や“差別”の意識が働いていた」と言います。つまり異人とは「私たち」の共同体の外部に存在し、得体が知れないがゆえに恐怖を呼び起こす存在と言えるでしょう。そしてその恐怖ゆえに異人に対する差別が正当化されることもあり得るのです。

今回、幽霊、妖怪、怖い話をテーマに、民俗学、社会学、芸術表象などの分野で研究している方をゲストにお招きし、「私たち」が身を置くこの社会について、そしてこの社会で恐怖をもって語られる「かれら」との共生はいかに可能であるのか考えるためのトークイベントを開催します。

企画:菅谷奈緒(アーティスト)

ゲスト:
飯島真理子/芸術表象
「アピチャッポン作品とタイのお化け“ピー“をめぐって(仮)」

團康晃/社会学、メディア論、エスノメソドロジー
「怖い話のエスノメソドロジー――物語の組織、メディア、参加の形式に注目して」

飯倉義之/民俗学、口承文芸学、現代民俗論
「現代都市の恐怖についてー都市伝説・学校の怪談・実話怪談ー」

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日時:2015年8月8日(土)19:00~21:00
※ 開場 18:30から

会場:アートラボはしもと 2階 ラウンジ
   〒252-0146 神奈川県相模原市緑区大山町1-43
   (JR横浜線・京王線 橋本駅より徒歩12分)
* 当日、展示室への導線を掲示いたします。
http://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/shisetsu/bunka_shakai/library_etc/023158.html

参加費:無料

お問い合わせ、当日連絡先:042-703-4654
E-mail : doronumacommunity@gmail.com

予約不要、直接会場へお越しください。

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ゲスト略歴:
飯島真理子
1986年生まれ。女子美術大学大学院芸術文化専攻修了。
現代の芸術作品における歴史的事件の表象への考察を通して、そこから浮かび上がる個人の経験や記憶について研究している。修論執筆のリサーチを通してタイがとても好きになった。
現在、都内の公立美術館にて著作権情報の調査に従事。タブロイド批評誌『+journal』(ツバメ出版流通取扱)企画編集メンバー。

團康晃
1985年、長崎県生。東京大学大学院学際情報学府博士課程在籍。
専門分野は、社会学、メディア論、エスノメソドロジー・会話分析。
学校における遊びやおしゃべりから戦後の都市経験まで、様々な文化実践の相互行為としての特徴に着目して研究している。
主な論文は「書きかわる慰安の動線」『年報社会学論集』(2015)、「学校の中の物語作者たち―大学ノートを用いた協同での物語制作を事例に」『子ども社会研究』 (2014)、「マンガ読書経験とジェンダー 」『マス・コミュニケーション研究』(2014)などがある。

飯倉義之(民俗学、口承文芸学、現代民俗論)
1975年、千葉県生。國學院大學大学院修了後、国際日本文化研究センター機関研究員等を経て、現在國學院大學文学部准教授。専門分野は口承文芸学、現代民俗論。現代の口承文芸を扱う立場から、怪異・妖怪の伝承や都市伝説を研究対象にする。
主な著書、論文に『南房総ちょっと昔』(2005)、『ニッポンの河童の正体』(共編著、2010)、『日本怪異妖怪大事典』(共編著、2013)など。

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泥沼コミュニティが、アートラボはしもとを拠点2016年3月まで行う、神奈川県相模原市の橋本地区で行う活動のひとつとして、トークイベント「見えない“もの”の声をきく」を開催します。
私たちは橋本の街をリサーチしていくうち、普段は見えていたり、気になったりする出来事があるのに、なぜか「地域活動」という名目においては見えづらくなってしまうことがあるのでは?という疑問を持つようになり、見えづらくなってしまうものにフォーカスする企画を、アーティスト・菅谷奈緒に依頼しました。菅谷は、見えづらくなっているものを幽霊や妖怪、心霊スポットにまつわる噂を通して見ることができるのではないかと考え今回のトークイベントを企画しました。
幽霊や妖怪など目には見えない存在について、さまざまな分野で研究している方をお招きして話し合う場をつくります。ぜひご参加ください。

主催:泥沼コミュニティ(沼下桂子、萩原綾乃)
共催:アートラボはしもと
協力:女子美術大学
後援 アートラボはしもと事業推進協議会(女子美術大学・桜美林大学・多摩美術大学・東京造形大学・相模原市)

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