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終了AIT ARTIST TALK #65 【3/24】「技術、労働、抽象」オランダ出身アーティスト ヴィンセント・ヴルスマを迎えて

3月24日(月)に、ヴィンセント・ヴルスマ(オランダ)を迎えて、アーティスト・トークを開催します

  • 日程
    2014年03月24日

  • 時間
    19:00

  • 会場
    代官山AITルーム

AITでは、3月24日(月)に、ヴィンセント・ヴルスマ(オランダ)を迎えて、アーティスト・トークを開催します。ヴルスマは、オランダのMondriaan Fonds財団の助成により、AITのアーティスト・イン・レジデンスにて2014年1月から3月下旬まで東京に滞在しています。

ヴルスマは、多くの場合、フィールドワークを通し、芸術と社会政治学的な関係、また、文化的盗用による経済や歴史の成り立ち、製品と作品の関係性について言及しています。ものの生産がデジタル化される現代において、さまざまな生産技術をリサーチし、対峙させることで、物質的/非物質的な労働における階層構造を問う作品を制作しています。

これまでの作品「Figure 1.1 (Raghu Bhai)」と 「Figure 1.2 (Norbai Badhiya)」では、 インド北西部のキャリコ博物館に収蔵されている18世紀のインド更紗(錦織物)をモチーフに、コンピュータ化されたジャカード織機(フランスの発明家ジャカードが1801年に発明した自動織機)を使ったインスタレーションを制作しました。ハンドスキャナーを用い、そうした歴史的な織物をデジタル化したその作品には、スキャンの過程で生じる模様のゆがみが抽象性を伴って表れています。それぞれの作品の丈は、スキャンした長さに比例し、綿の質量とともに、その身体的な労働量も映し出すことになります。 ヴルスマは、織物産業の歴史におけるインドの主導的役割や、急速に発展したヨーロッパの市場で、織物の模様・技法が組み替えられていった流れ、また、現代における不平等な労働分布に着目し、工芸品に内在する歴史的な影響関係を明かします。

当日のトークでは、彼がこれまでに行ったプロジェクトのほか、日本でのリサーチについても紹介します。 今回のレジデンスを機に、ヴルスマは江戸時代において、縞物や更紗などの織物がどのように外来の文化や技法を改作、模倣しながら発展してきたかを学びました。かつて、そうした織物は、オランダ東インド会社の貿易によって盛んに取引され、東南アジアやヨーロッパに伝来した歴史も持ちます。ヴルスマは、模様そのものの成り立ちよりも、日本の型染めと、インドの木版染めの技法の違いなど、異なる地域において染色や印刷技法がどのような変遷を経たかという過程に関心を持っています。

今回の滞在で京都、岡山などでも精力的にリサーチを行ったヴルスマ。 彼が体験したことやリサーチの成果が今後、どのように新作に繋がっていくのか、その過程を一緒に眺めてみませんか。当日は、オランダ王国大使館のサポートにより、オランダのドリンクやチーズもお出しします。
皆さんのお越しを心よりお待ちしています。

[ 概要 ]
日時:2014年3月24日(月)19:00-21:00
場所:代官山AITルーム(東京都渋谷区猿楽町30-8 ツインビル代官山 B-403)
主催:NPO法人アーツイニシアティヴ トウキョウ[AIT/エイト]
協力:オランダ王国大使館
助成:Mondriaan Fonds
定員:30名(予約制)
参加費:一般1,000円(税込)、学生・ベースメンバー800円(税込)、ハウスメンバー/サポートメンバー無料 *1ドリンク付き *逐次通訳付き

[ お申し込み方法 ]
otoiawase@a-i-t.net 宛てに、タイトルを「AIT ARTIST TALK #65参加希望」とし、お名前(ふりがな)、ご連絡先を明記したお申込メールをお送りください。(@を半角にして、お使いください)

[ アーティスト 略歴 ]
ヴィンセント・ヴルスマ(1982年、オランダ、ザーンダム生まれ)
アムステルダムのへリットリートフェルトアカデミーで学んだ後、デ・アトリエに参加。これまでに、「A Sign of Autumn」アムステルダム市立美術館(オランダ/2011)、「ARS NOVA E5305-B」Galerie Cinzia Friedlaender(ベルリン/2009)などで個展を開催したほか、第6回ベルリンビエンナーレ(ドイツ/2010)、クンストハレ・デュッセルドルフ(ドイツ/2012)、アプタイベルク美術館(ドイツ/2013)、パリ市立近代美術館(フランス/2013)などの国際展やグループ展に参加している。

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