骰子の眼

cinema

東京都 渋谷区

2017-09-16 17:15


名優ハリー・ディーン・スタントン91歳で死去、最後の主演作『LUCKY』18年日本公開

デヴィッド・リンチ「偉大を超えた存在だった、彼みたいな人は他にいない」
名優ハリー・ディーン・スタントン91歳で死去、最後の主演作『LUCKY』18年日本公開
映画『LUCKY(原題)』より、ハリー・ディーン・スタントン(右)とデヴィッド・リンチ(右)

『パリ、テキサス』『レポマン』『ツイン・ピークス』などに出演の俳優、ハリー・ディーン・スタントンが9月15日、米ロサンゼルスの病院にて91歳で亡くなった。

最後の主演作品となった映画『LUCKY(原題)』は、アメリカで9月29日(金)公開、日本ではアップリンク配給で2018年公開を予定している。

映画『LUCKY(原題)』より
映画『LUCKY(原題)』より

『LUCKY(原題)』は、砂漠のはずれの街に暮らす90歳の無神論者ラッキーと、風変わりな仲間たちとの日々を描いた作品。人生の終わりが近づいていることに気づき、「悟り」を求めて自分探しを始める主人公ラッキーをハリー・ディーン・スタントンが演じている。

この作品の監督を務めた俳優ジョン・キャロル・リンチと、ラッキーの友人役として本作に出演している映画監督のデヴィッド・リンチがスタントンの死にコメントを寄せている。


私は幸運にもハリーの最後の演技を、絶妙なディテールまで間近で見ることができた。ここ2年間はその1秒1秒を何度も何度も、何時間も、何日も、何週間も、何か月も見てきた。この上ない贈り物だった。演技をしている彼は素晴らしい。
しかし彼はこれまでしてきたことすべてにおいて素晴らしかった。
そして人として、彼は唯一無二だった。おもしろくてお茶目、聡明で怒れる男、愛に溢れ優しく、いつも、いつだって美しかった。
もっと言いたいことはあるけど、今は彼の人生や作品を祝福し、彼が残していった愛する人々にハグを。
ありがとう、ハリー・ディーン。ありがとう、ハリー・ディーン。ありがとう。
──ジョン・キャロル・リンチ


偉大なハリー・ディーン・スタントンがいなくなってしまった。偉大な人がどこかへ行ってしまった。ハリー・ディーンみたいな人は他にいない。みんな彼のことが大好きだった。それも当然だ。彼は偉大な俳優だった(偉大を超えてた)、そして偉大な人間だった。彼と一緒にいられて最高だった!!!君がいなくなって本当にさびしくなるよ、ハリー・ディーン!!!君が今どこにいるとしても、たくさんの愛を贈るよ!!!
──デヴィッド・リンチ





映画『LUCKY(原題)』
2018年公開予定

神など信じずに生きてきた90歳のラッキーは、今日もひとりで住むアパートで目を覚まし、ダイナーで馴染みの客たちと過ごす。人生の終わりが近づいていることを徐々に察する彼は、ふと恐ろしくなる――。名脇役として知られるジョン・キャロル・リンチが描く死、孤独、精神性、そして人とのつながりについての思索は、『パリ、テキサス』『レポマン』『ツイン・ピークス』の名優ハリー・ディーン・スタントンの人生とキャリアについてのラブレターでもある。

監督:ジョン・キャロル・リンチ
出演:ハリー・ディーン・スタントン、デヴィッド・リンチ、ロン・リビングストン、エド・ベグリー・ジュニア、トム・スケリット、べス・グラント、ジェイムズ・ダレン、バリー・シャバカ・ヘンリー
配給:アップリンク
2017年/アメリカ/88分


▼映画『LUCKY(原題)』海外版予告編

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