骰子の眼

cinema

東京都 中央区

2015-12-17 17:20


写真家の力を可視化する、名フォトグラファーA.コービンが描く50年代『ディーン、君がいた瞬間』

D.デハーンがなりきった若きジェームス・ディーンとR.パティンソン演じる野心高き写真家の友情
写真家の力を可視化する、名フォトグラファーA.コービンが描く50年代『ディーン、君がいた瞬間』
映画『ディーン、君がいた瞬間』より Photo Credit:Caitlin Cronenberg, ©See-Saw Films

『コントロール』『誰よりも狙われた男』のアントン・コービン監督が、50年代のアメリカを舞台に、「LIFE」誌に掲載されたことで一躍名を馳せることとなる写真家デニス・ストックと、当時既にスターへの階段を登る途中だった俳優ジェームズ・ディーンの交友を描く映画『ディーン、君がいた瞬間(とき)』が12月19日(土)より公開となる。『アメイジング・スパイダーマン2』のデイン・デハーンが新人俳優時代のディーンを、『マップ・トゥ・ザ・スターズ』のロバート・パティンソンが野心を持つ若手写真家ストックを演じている。webDICEでは、アントン・コービン監督のインタビューを掲載する。

U2やデヴィット・ボウイなど、ロック・アーティストのモノクロのポートレイトでカメラマンとしての地位を築いたコービン監督は今作について「被写体と写真家との間の関係についてのストーリー」と形容している。24歳でこの世を去ったスター俳優をめぐる知られざる私生活を描くというだけではなく、わずか2週間という期間のふたりの出会いと蜜月について捉えることで、恋人でも血縁関係でも同僚でもない、「撮る側」と「撮られる側」の間にだけ生まれる親密さと緊張感を映像に収めている。

写真家デニス・ストックにすごく共感できる

──いまはどこを拠点とされていますか?

ベルリンとオランダのハーグ。ロンドンにもオフィスがある。ロンドンには30年間いたよ。

──以前ベルリン国際映画祭の審査員をつとめたことがあると聞きました。

そう、3年前だね。僕の映画祭の最初の記憶は、もちろんカンヌ国際映画祭の『コントロール』だけどね。映画について知識も期待もなく、事務所にも属していなかったから、もの凄く印象が残っている。だからカンヌは僕の心の中でいつまでも特別な場所で有り続ける。『ラスト・ターゲット』(11)では、どの映画祭にも出品しなかった。『誰よりも狙われた男』(14)ではサンダンス映画祭に出品したよ。映画祭にいっていろんな人に会って感想を聞けるのが好きだね。映画製作は本当に孤独だから、同じ目標に向かっている人たちと一緒に過ごすのはとてもいい時間さ。

映画『ディーン、君がいた瞬間』アントン・コービン監督
映画『ディーン、君がいた瞬間』アントン・コービン監督

──今回の物語のどこに惹かれましたか?

不思議なことに、僕がこのストーリーに惹かれた理由は、みんなとは違うんだ。多くの人がジェームズ・ディーンという点に注目するけど、僕にとってこれは、世間の関心の的である人物を被写体にした写真家の話。僕も写真家を40年やっているから、すごく共感できるんだ。ジェームズ・ディーンの伝記物語であり、被写体と写真家との間の関係についてのストーリーというのはとても良い視点だと思う。人間関係というのは常に面白い題材だからね。

──描かれている関係性は監督もなじみの深いものだと思います。それはストーリーへのアプローチの参考になりましたか?

そうだね。その関係性は、僕自身が初めよく理解できなかった点でもある。若い頃、僕は割とナイーブで、そのバランスがどう築かれるのかよく理解できていなかった。よく仕事で一緒になった友達がいて、彼は後にオランダ最大のロックスターになり、国中が彼を愛し、僕の元から離れていってしまった。かなり若かった僕は、“何が起きたんだ?”と困惑した。面白いよね。映画の中で2人はお互いに「君の為にするよ」「いや、僕が君のためにするよ」と言い合っている。そういった関係性さ。お互いが相手の為にやっていると思っている。

──どちらもそれぞれのキャリアの輝かしい成功の寸前にいました。今回はその2人が出会った短い期間に焦点を当てていますよね。

そうだね。もちろん映画スターは急激にスターになることはあるけど、写真家はなかなかそうはいかない。

映画『ディーン、君がいた瞬間』より Photo Credit:Caitlin Cronenberg, ©See-Saw Films
映画『ディーン、君がいた瞬間』より、ジェームス・ディーン役のデイン・デハーン(左)とデニス・ストック役のロバート・パティンソン(右) Photo Credit:Caitlin Cronenberg, ©See-Saw Films

ロバート・パティンソンが若手写真家ストックを演じる意味

──デニス・ストックの写真はご存知でしたか?

意識していないレベルでだね。誰もが知っている最も有名なタイムズ・スクエアのジェームズ・ディーンはもちろん知っていたし、他に1、2枚は見たことがあったと思う。でも、彼の名前は知らなかった。掘り下げて調べていくと、彼の作品に夢中になっている自分がいた。なぜなら僕の70年代から80年代にかけて撮った写真とどこか似ていた。いろんな場面にいる人間を撮っていた。ドキュメンタリー的な要素が強い。彼も似たアプローチをしていた。写真館のような写真はごくわずかしか撮っていない。主に自然な場面を撮っている。すごく写真的で、僕は好きだ。彼の写真はその時代について多くを物語っている。常に変化しているけど、それは自分たちが気づかないほどゆっくりで、その時代にタイムスリップすると見えてくる。「僕の生まれた1955年の街はこんなに素敵だったんだ」とね。

──2人の主人公の相性は重要だったと思います。どのようにキャスティングしましたか?

最初にキャスティングしたのはロバートだ。僕は彼をジェームズ役として考えたことは無かった。でもほとんどの人が、彼が本作に出演していると聞くと、ジェームズ・ディーン役だと思っていた。大役は有名人が演じる、と捉えるからね。でも僕はロバートがデニス・ストックにぴったりだと思う。ご存知のように彼は『トワイライト』シリーズで有名になった。若い頃に出演が決まり、彼にとっては比較的トントン拍子に有名になったんじゃないかな。今の彼は世間に価値ある俳優だと証明したくて、デヴィッド・クローネンバーグ監督(『マップ・トゥ・ザ・スターズ』)やヴェルナー・ヘルツォーク監督(『Queen Of The Desert(原題)』)の元、主役ではなくその隣に並ぶような役をあえて選んでいる。

つまり、役者として自分を証明したい俳優が、写真家として自分を証明したい写真家を演じる。面白いパラレルワールドだと思ったし、彼にカメラを向けるのもいいなと思った。常にカメラマンに追われている彼が、カメラマンを演じる。そこに面白さがある。

ジェームズ・ディーン役にはジェームズ・ディーンに少し似ている人物を探したけど、モデルは選びたくなかった。 デイン・デハーンが役を受けてくれたのはラッキーだったよ、何せ彼はオファーを断り続けたからね。我々は、俳優の見た目をジェームズに近づけることはできても、ジェームズになりきれるかどうかはその俳優次第。スクリーンに現れてすぐ、演じる俳優ではなく、ジェームズ・ディーン自身がそこにいると観客に錯覚を起こすことができるかどうかだ。

映画『ディーン、君がいた瞬間』より Photo Credit:Caitlin Cronenberg, ©See-Saw Films
映画『ディーン、君がいた瞬間』より、ジェームス・ディーン役のデイン・デハーン Photo Credit:Caitlin Cronenberg, ©See-Saw Films

──若手の俳優にジェームズ・ディーン役を依頼するのは無理なお願いだったと思いますか?

そうだね、特にジェームズ・ディーンに憧れている俳優たちにとっては。デインもその1人だったと思う。俳優としてジェームズ・ディーンを愛する彼としては責任重大だった。

白黒の世界では、写真家に失礼だと思った

──カナダでの撮影についてもお聞かせください。とてつもない天候だったと聞きましたが。

そうだね。あれは約1年前。昨年の2月中旬に撮影を開始したが、過去30年間で一番寒い冬だったんだ。毎日マイナス29度からマイナス33度の寒さ。農場のシーンは全てかなり厳しい状況だった。僕は何枚も服を着込んだけど、俳優たちはそうはいかない。だから彼らは相当寒かったはず。若さの成せる技だね(笑)。

──タイムズ・スクエアの写真はどのように再現しましたか?

実存する写真を元にしたときの課題は、そのまま再現しなくてはならないということ。一寸とも違ってはならない。あの写真はこの映画になくてはならない写真だった。そこで、部分的にスタジオ内に再現し、グリーンスクリーンを使った。それしか手段が無かったからね。他の写真については、再現したり、カナダで似た場所を探して撮影した。かなり難しかったよ。

──反抗的なジェームズ・ディーンという印象が強いなか、本作はこれまで我々が見たことがないジェームズ・ディーン、つまり、家族と仲の良い1人の若者としての一面を描いていますね。

当時、彼の態度は反抗的だったかもしれないが、愛する家族とのシーンでは、全く反抗的でない、彼のいい人としての一面を見ることができる。でも、彼は自分が描く俳優になりたいという想いを抱きながらロックンロールとジャズの始まりに象徴される50年代半ばの変化に耐えた。だから格好も反抗的だったし、日々の過ごし方や、一緒に過ごす人も反抗的だった。でも、家族の農場で牛を足蹴りするような、そういう反抗心ではないんだ。

映画『ディーン、君がいた瞬間』より Photo Credit:Caitlin Cronenberg, ©See-Saw Films
映画『ディーン、君がいた瞬間』より Photo Credit:Caitlin Cronenberg, ©See-Saw Films

──白黒での撮影は考えませんでしたか?

デニスの世界観を表現するのには白黒でなくてはという想いで、初めは『コントロール』同様、白黒でいこうと奮闘した。でも、プロデューサーからのプレッシャーや財政的な理由からだけではなく、僕自身の考えが途中で変わったんだ。白黒の世界では、写真家に失礼だと思った。なぜなら白黒の世界で写真を撮っても、どこもかしこもその写真と同じに見えてしまう。何もしていないのと同じになってしまう。でも現実のカラフルな世界で、デニス・ストックの撮った写真をカラフルな世界から抜き出すと、写真家の力を可視化できる。彼が写真の中に世界を作り出していることが理解できる。だからカラーで撮影することに決めてとても良かったと思っている。われわれは写真を再現するのではなく、写真が撮られた場面を再現する。その方がデニス・ストックの実際の写真に近づけることができる。映画はただ、彼が写真を撮った世界を映しているだけなんだ。

── デニスにとって、ジェームズの写真はどんな意味を持っていたのでしょう。彼のその後のキャリアを左右したと思いますか?

もちろん影響しただろう。彼は感謝していたと思うけど、恩を感じるようなタイプの人間ではなかったから、自分はそれに値すると思っていただろうし、もっと価値があると思っていたと思う。きっと彼は常にジェームズ・ディーンとの関係で尊敬を受けていたんじゃないかな。映画ではもちろん、よりドラマティックに描いているから最後に別れを告げるけど、実際にはジェームズ・ディーンは彼のことが大好きで、彼を売り込んで『理由なき反抗』のスペシャル・アドバイザーにしたんだ。だからデニスは『理由なき反抗』のために働いたし、公の場でも会っているんだ。

ロバートに当時の古いライカを渡し自由に扱えるようにした

── 写真家が被写体と今回のような関係を築くのは珍しいことですか?ご自身にもご経験はありますか?

長年一緒に仕事をした仲間は友達だと思っているよ。公の席でも顔を合わす。友達にならない人もいるし、なる人もいる。関係が築けたときは嬉しいよ。なぜなら家族のようになれるから。誰かと長年一緒に仕事をすると、それはもう家族と同じ。そうすると他の写真家には許さないようなところまで踏み込めるんだ。

映画『ディーン、君がいた瞬間』より Photo Credit:Caitlin Cronenberg, ©See-Saw Films
映画『ディーン、君がいた瞬間』より、ベン・キングズレー(右)とデイン・デハーン(左) Photo Credit:Caitlin Cronenberg, ©See-Saw Films

──ジャック・ワーナー役のサー・ベン・キングズレーについてお聞かせください。彼の演技は見事で、それはディーンが、映画会社が作り出そうとしていたイメージと戦っていたことを表すキーとなる演技でもあります。最初からこの役には彼をイメージしていたのでしょうか?

いや。誰かがベンを候補に勧めてくれたとき、「キングズレーにこんなに小さな役を演じてもらえたら、すごいだろうな」と思った。彼が画面に登場すると、まさに扇動者的な存在感で素晴らしい。ベンは適役だったと思うよ、彼は『セクシー・ビースト』(00)と『ガンジー』(82)の中間、チャーミングかつパンチが効いている。

──ロバートのカメラ技術習得はどれくらいだったのですか?

そこはかなり重要だった。撮影の3、4ヶ月前に彼にカメラを渡した。古いライカだった。彼にプレゼントし、フィルムも与えた。結果は一度も目にしなかったけど、もしかすると上達したかもしれないね。撮影中にカメラにフィルムがセットされていて、感じることができたのも良かった。

──じゃあ、映画の中で実際に写真を撮っていた?

そうだね、でもおそらくピントが合っていないんじゃないかな。どんな写真が撮れていたのかは知らないけど、彼が練習を重ねているのは分かったよ。

──彼にカメラの使い方は指導しましたか?

ロバートには何も教えていないかもしれない。当時の古いライカを渡し、ロバートに自由に扱えるようにしただけだ。彼自身が旧式のカメラに馴染んで、身体の一部のようになることが大事だと思った。撮影の頃には、生まれながら身の回りにある道具のようにね。当時の写真家は常にカメラを1、2台首からぶら下げていて、カメラ無しで出かけることは無かったんだ。現代の僕の振る舞いとは違う。デニス・ストックはきっとどんなときも撮影できる状態でいた写真家だったと思う。

映画『ディーン、君がいた瞬間』より Photo Credit:Caitlin Cronenberg, ©See-Saw Films
映画『ディーン、君がいた瞬間』より Photo Credit:Caitlin Cronenberg, ©See-Saw Films

写真は僕にとっての禅のようなものだ

──インスタグラムが流行り、誰もがカメラ付携帯を持っている時代です。写真業界にとってこれはプラスですか、あるいは腕のある新しい写真家を見つけるのがより難しくなっていますか?

これには2つの面があると思う。常に我々の周りには莫大なビジュアル・イメージが存在する。くだらないものもたくさんあるし、人々が自分の人生の全てが重要でどこかにアップしなくてはと思っているから、非常にうっとうしい。その反面、人々は新しい撮影方法を見いだし、かつて見たことが無いような面白い写真も存在する。オランダの伝説のサッカー選手ヨハン・クライフの言葉を借りるならば、「デメリットにはメリットがある」だ。

でもやはりプロの写真業界にとっては困難な時代だと思う。普通の写真家の生活は苦しくて、多くの雑誌社にとって、写真に対価を支払わないのが普通になってきている。高額化しているような有名な写真家でない限り、写真に価値を与えるのがとても難しい。だから駆け出しの写真家には、写真が溢れている中で自分の写真に注目してもらう道を探すのが非常に難しい環境だと思う。

映画『ディーン、君がいた瞬間』より Photo Credit:Caitlin Cronenberg, ©See-Saw Films
映画『ディーン、君がいた瞬間』より Photo Credit:Caitlin Cronenberg, ©See-Saw Films

──今でも写真を撮っていらっしゃいますよね。それはあなたにとってどれくらい重要なことですか。

映画と映画の合間にかなりの写真を撮っているよ。僕にとっての禅のようなものだし、僕の専門エリアだから。写真の撮影はより個人的であり、1対1の付き合いだ。だから映画の合間に写真に没頭することが僕には必要なんだ。商売は様々な意味で魅力的だけど、僕の人生の目的は商売で成功することじゃない。撮影で自分に何ができるかを探りたいんだ。仕事という観点では、僕は正にその旅の途中だね。

──ジョイ・ディヴィジョンのメイン・ヴォーカル、イアン・カーティスの伝記『コントロール』を製作し、今回はジェームズ・ディーンの伝記を作りました。どちらも若年で悲劇的な死を遂げた青年です。この2人に共通点はありますか?

彼らは全く異なっていたと思う。人々は自殺したイアン・カーティスと交通事故で亡くなったジェームズ・ディーンを混同しがちだけど、2人の性格はかなり違っていた。僕の人生の特定の時期を扱った『コントロール』はストーリー全体に共感できて、一番感情移入した映画かもしれない。でも今回の話には写真家としての目線から入った。写真家と世間の注目を浴びている被写体の関係に焦点を当てるのは面白いと思った。僕自身も経験があるから。『コントロール』とは映画への入り方がかなり違うから、比較が難しい。どちらも伝記ものだとは言えるけど、共通点はそれだけだ。男の友情、写真家、写真家と被写体の距離感、そのバランスの繊細さ、という本作の根底にあるテーマが僕は好きだ。映画の中でもほのめかしているように、デニス・ストックはジェームズ・ディーンの役に立っていると思い、ジェームズ・ディーンはデニス・ストックの役に立っていると思っている。僕も同じような状況になったことがあるよ。

──撮影と編集、どちらが好きですか?

その2つは全く異なる作業だね。編集し始めは大嫌い。なぜなら、目指す形からほど遠い状態だからね。でも次第に出来上がってきたものが好きになり始める。いつもそれがすごく不思議だ。でも僕はセットに立っているのが好きかな。製作することが好きだから。準備は苦手だ。写真の世界では、準備は大切な”瞬間”を撮るチャンスを奪ってしまう。でも準備は大嫌いだとしても、映画では避けて通れないからね。

──今は楽しんでいますか?

うん。今年60歳になるから、過去40年間の写真を振り返ってまとめているんだ。美しいと同時にもどかしい作業だ。過去の作品を見ると、当時の感情が蘇る。どのように時間を過ごしたかを象徴しているんだ。例えば、20代のころは自分の生活の時間はもっとあったけど、被写体にオッケーをもらうのに何時間も待つこともあった。

(オフィシャル・インタビューより)



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アントン・コービン(Anton Corbijn) プロフィール

1955年、オランダ生まれ。1979年にロンドンに移り、ポートレイト写真家として活躍、マイルス・デイヴィス、フランク・シナトラ、トム・ウェイツ、アレン・ギンズバーグ、デヴィッド・ボウイなど錚々たる人物を撮影する。ミュージシャンから絶大な信頼を得ていることでも知られ、U2とデペッシュ・モードは30年の長きに渡りメインカメラマンを務めている。1983年からはMVも手掛け、その数は80作品を超える。1990年以降は、ロゴやポスター、CDジャケットのデザインにも進出。作品は15冊の本にまとめられた。2007年、長編映画監督デビュー作『コントロール』を発表。ジョイ・ディヴィジョンのヴォーカルだったイアン・カーティスの“愛と死”を描き、カンヌ国際映画祭カメラ・ドールを始め約20の映画賞を受賞する。続いて、全米興行成績初登場1位に輝いたジョージ・クルーニー主演の『ラスト・ターゲット』(10)、ジョン・ル・カレ原作、フィリップ・シーモア・ホフマン主演の『誰よりも狙われた男』(14)を監督する。2011年、世界的なアートへの貢献と影響が評価され、オランダの文化賞としては最高の“Prince Bernhard Cultturfonds Prijs”を授与される。




映画『ディーン、君がいた瞬間(とき)』
2015年12月19日(土)シネスイッチ銀座他 全国順次公開

映画『ディーン、君がいた瞬間』ポスター

1955年、アメリカ。マグナム・フォトに所属する、野心溢れる若手写真家デニス・ストックはもっと世界を驚嘆させる写真を撮らなければと焦っていた。無名の新人俳優ジェームズ・ディーンとパーティで出会ったストックは、彼がスターになることを確信し、「LIFE」誌に掲載するための密着撮影を持ち掛ける。ディーンを追いかけ、LA、NY、そして彼の故郷のインディアナまで旅するストック。初めは心が通じ合わなかった二人だが、次第に互いの才能に刺激されていく。そして彼らの運命だけでなく時代まで変える写真が、思わぬ形で誕生するのだが──。

監督:アントン・コービン
出演:デイン・デハーン、ロバート・パティンソン、ジョエル・エドガートン、ベン・キングズレー、アレッサンドラ・マストロナルディ
製作:イアン・カニング
音楽:オーウェン・パレット
原題:LIFE
2015年/カナダ・ドイツ・オーストラリア合作/112分/カラー/シネスコ/5.1chデジタル
字幕翻訳:佐藤恵子
配給:ギャガ

公式サイト:http://dean.gaga.ne.jp
公式Facebook:https://www.facebook.com/gagajapan
公式Twitter:https://twitter.com/gagamovie


▼映画『ディーン、君がいた瞬間(とき)』予告編

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