骰子の眼

cinema

東京都 中央区

2012-09-09 23:00


怒りを抑え切れない男と癒しの女、人生の折り返し地点の痛切な物語

サンダンスほか映画祭を席巻したパディ・コンシダイン監督長編デビュー作『思秋期』レビュアー募集
怒りを抑え切れない男と癒しの女、人生の折り返し地点の痛切な物語
映画『思秋期』より (C)CHANNEL FOUR TELEVISION/UK FILM COUNCIL/EM MEDIA/OPTIMUM RELEASING/WARP X/INFLAMMABLE FILMS 2010

2011年、各国の映画祭でひときわ注目を集めた映画があった。サンダンス映画祭監督賞&審査員特別賞のW受賞、英国アカデミー賞(BAFTA)新人作品賞受賞など国際映画祭、映画賞にて25 部門以上の受賞&ノミネートを果たし、インディペンデントでありながらオスカーの可能性も囁かれるほどに賞レースを席巻した映画──それが『思秋期(原題:Tyrannosaur)』である。描かれるのは、せちがらい世の中で孤独と傷を抱え、もがくように生きてきたある男女の出会いと絆。激しく痛烈な描写、そして心を打ちのめされる予期せぬ展開。人生の折り返し地点“思秋期”を迎えた男女の、単なる甘く切ないラブストーリーとは一線を画す厳しさをたずさえながら、その先には暗闇に射す一筋の希望と胸のすくような感動が待ち受ける。

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映画『思秋期』より (C)CHANNEL FOUR TELEVISION/UK FILM COUNCIL/EM MEDIA/OPTIMUM RELEASING/WARP X/INFLAMMABLE FILMS 2010

本作で監督&脚本を務め、強烈かつパワフルな長編デビューを遂げたのは『ボーン・アルティメイタム』『ブリッツ』などに出演し、俳優としてその顔を知られるパディ・コンシダイン。役者としてのキャリアを重ねながら、映画作家として自分が本当に作りたいものを模索し続けてきた彼は、短編映画『DOG ALTOGETHER』でベネチア国際映画祭銀獅子賞、英国アカデミー賞最優秀短編賞を受賞し、華麗なる映画監督デビューを果たす。「憧れの監督はケン・ローチ」と語る彼の“演じること”で研ぎ澄まされてきた感性は、初の長編映画となる本作にして再び世界中の喝采を巻き起こし、今後の映画界を牽引する逸材として確立されることとなった。映画監督パディ・コンシダインは、“人間”を読み解くその鋭い観察眼と深みのある描写力をもって新境地を切り拓いたといえるだろう。

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映画『思秋期』より (C)CHANNEL FOUR TELEVISION/UK FILM COUNCIL/EM MEDIA/OPTIMUM RELEASING/WARP X/INFLAMMABLE FILMS 2010

衝動的な怒りと暴力を抑えられない男ジョセフ役には、『マイ・ネーム・イズ・ジョー』でカンヌ国際映画祭男優賞を受賞し、また俳優だけにとどまらず『マグダレンの祈り』で監督・脚本・主演を務め、ベネチア国際映画祭金獅子賞受賞の経歴を持つ、英国の名優ピーター・ミュラン。そして、本作で各映画祭の主演女優賞を総なめにし、『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』でサッチャーの娘キャロル役が記憶に新しい実力派オリヴィア・コールマンが、光と闇を合わせ持つ非常に難解なハンナ役を見事に演じきった。英国が誇る一流の役者陣が結集し、今を生きることに戸惑う“等身大の大人たち”を確かな演技で体現している。(以上、プレスより引用)




映画『思秋期』
10月20日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開

ジョセフ(ピーター・ミュラン)は、失業中の男やもめで飲んだくれ。キレやすいうえに、怒りの感情を抑えられず、酒を飲んでは周囲に因縁をつけて大暴れを繰り返す。自分ではどうにもならない衝動的な怒りと暴力。そんな日々に精神が消耗し、彼はもはや自己崩壊寸前に追い込まれていた。ある日、いつものようにいざこざを起こし、失意のどん底で駆け込んだチャリティ・ショップ。ジョセフは、その店で働く女性ハンナ(オリヴィア・コールマン)と出会う。明るく聡明な彼女の存在は自暴自棄なジョセフを癒し、やがて心を打ち溶かしていく。しかし、ハンナもまた人知れずある闇を抱えていた。それは、2人の人生に衝撃をもたらす事件へと発展する……。

脚本・監督:パディ・コンシダイン
出演:ピーターミュラン、オリヴィア・コールマン、エディ・マーサン、サミュエル・ボットモレイ、ネッド・デネヒー、ロビン・バトラー
製作:ディアミッド・スクリムショウ
撮影監督:エリック・アレクサンダー・ウィルソン
音楽:クリス・ボールドウィン、ダン・ベイカー
衣装デザイン:ランス・ミリガン
提供:新日本映画社
配給・宣伝:エスパース・サロウ
後援:ブリティッシュ・カウンシル
PG-12
2011年/イギリス/98分/カラー/35㎜/スコープサイズ/ドルビー
公式サイト:http://tyrannosaur-shisyuuki.com




試写会に5名様をご招待

公開に先立ち、本作品の試写会を観て400~600字程度のレビューを書いて頂ける方、5名様をご招待します。応募方法は下記から。ご応募の際、webDICEのアカウントをお持ちでない方は新規登録が必要です。(※当選された場合に必ず試写会に参加でき、レビューを書いてくださる方の応募をお待ちしています)

『思秋期』試写会
日時:2012年9月24日(月)17:30開場/18:00開映

会場:京橋テアトル試写室(中央区京橋1-6-13 アサコ京橋ビルB1)[地図を表示]

【応募方法】

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■応募締切:2012年9月17日(月)23:00

※当選者の方のみ、ご応募いただいたアカウントに9月18日(火)中にメッセージにてご連絡いたします。

▼『思秋期』予告編



レビュー(1)


  • waseikobaさんのレビュー   2012-09-25 21:04

    『思秋期』クロスレビュー:乱暴老人の恋??

    いきなり、自分の犬を蹴殺す老人ジョゼフではじまります。 この老人乱暴者で怒りやすく、友だちがいません。 ただひとりの友だちは、癌でねこんでいます。 あと、近所の少年サムが彼が心を許すひとです。 この少年の母は、サムの父でない男ボッドとその犬の...  続きを読む

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