骰子の眼

cinema

東京都 渋谷区

2011-06-07 21:30


[CINEMA]ジュリアン・シュナーベル監督がパレスチナを舞台に描く、教育で平和を目指したひとりの女性の実話『ミラル』レビュアー募集

『スラムドッグ$ミリオネア』フリーダ・ピントがエルサレムの激動の歴史に翻弄される主人公を好演。
[CINEMA]ジュリアン・シュナーベル監督がパレスチナを舞台に描く、教育で平和を目指したひとりの女性の実話『ミラル』レビュアー募集
『ミラル』より (C)PATHE - ER PRODUCTIONS - EAGLE PICTURES - INDIA TAKE ONE PRODUCTIONS with the participation of CANAL + and CINECINEMA A Jon KILIK Production

1948年、イスラエル建国宣言の1ヶ月前のエルサレム。その路上にはユダヤ民兵組織によって親を殺された孤児たち55人の痛ましい姿があった。後にそうした孤児たちのために生涯をささげることになるヒンドゥ・ホセイニは、自身の資産をつぎ込み、やがて3000人を超える孤児たちのホームとなるダール・エッティフル(子どもの家)という学校を創設する。学校には幼い時からヒンドゥの与える愛と教育を受け、未知数の可能性を秘めた少女ミラルがいた。東エルサレムに生きるミラルが、占領下のパレスチナで成長していく様を、ジュリアン・シュナーベル監督は繊細な一枚一枚の花弁を扱うように縒り合せていく。やがてミラルが歩む道は、より大きな歴史という物語をも紡いでいくのだった……。
「“ミラル”は道端に咲く赤い花。きっと誰もが目にしている」というテロップで幕を開けるこの映画は、1973年・イスラエル生まれのルーラ・ジブリールによる自伝的実話「ミラル」に基づく映画化。無限の可能性を秘めたひとりの少女が過酷な現実に翻弄されながらも逞しく生き抜き、ついには輝かしい未来へと羽ばたいていく姿を映し出す。またミラルとヒンドゥの世代を超えた絆に託されたのは、愛と教育こそが平和への道を切り開くというメッセージ。21世紀の今もまだパレスチナにおける平和は実現していないが、作り手たちの自由と希望の切なる祈りがこもったラスト・シーンは、観る者の心を揺さぶってやまない。

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『ミラル』より (C)PATHE - ER PRODUCTIONS - EAGLE PICTURES - INDIA TAKE ONE PRODUCTIONS with the participation of CANAL + and CINECINEMA A Jon KILIK Production

1978年、母親を亡くした7歳の少女ミラルがダール・エッティフェルの門をくぐった。やがて美しくも芯の強い17歳に成長したミラルは、子供たちに勉強を教えるために訪れた難民キャンプで、イスラエル軍に家屋が破壊される衝撃的な光景を目の当たりにする。さらに若き活動家ハーニが掲げる理想に共感した彼女は、急速に政治への関心を強め、イスラエルへの敵対心を抱いていく。しかし、それは恩師ヒンドゥや父親ジャマールの願いを裏切る行為だった。暴力には暴力で対抗すべきか、それとも教育によって平和をたぐり寄せようとするヒンドゥの信念を受け継ぐべきか。あまりにも重い選択を迫られたミラルは、はたしていかなる決断を下すのだろうか……。
このミラル役に抜擢されたのは、アカデミー賞8部門受賞作『スラムドッグ$ミリオネア』でデビューし、世界中の注目を集めたフリーダ・ピント。原作者ジブリールに「驚異的な発見」と言わしめたほどの眩い生命力を体現し、本作の希望の象徴となる少女の葛藤と成長を力強く演じきった。

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『ミラル』より (C)PATHE - ER PRODUCTIONS - EAGLE PICTURES - INDIA TAKE ONE PRODUCTIONS with the participation of CANAL + and CINECINEMA A Jon KILIK Production

あくまで“人間”に焦点を絞って紛争の歴史とその真実に迫ろうとした本作においては、『潜水服は蝶の夢を見る』『バスキア』『夜になるまえに』のシュナーベル監督の類い希なヴィジュアル感覚が、強いメッセージとともに遺憾なく発揮されている。ミラルとヒンドゥを始めとする女性登場人物たちそれぞれの悲しみ、迷い、勇気といった感情を、美しい光を取り込んだ陰影豊かな映像で表現。名撮影監督エリック・ゴーティエとの初のコラボレーションが、映画に魅惑的な詩情を吹き込んでいる。また音楽スーパーバイザーも務めたシュナーベルは、トム・ウェイツ、ローリー・アンダーソンらのナンバーをフィーチャーした。(以上、プレスより引用)

▼『ミラル』予告編





『ミラル』
夏休み、渋谷・ユーロスペースほか全国順次公開!

監督:ジュリアン・シュナーベル『潜水服は蝶の夢を見る』
出演:フリーダ・ピント『スラムドッグ$ミリオネア』、ヒアム・アッバス『扉をたたく人』、ウィレム・デフォー『アンチクライスト』
2010年/仏・イスラエル・伊・インド/英語/112分/原題:MIRAL/35mm/カラー作品/1.85:1/ドルビーSRD
字幕翻訳:渡邉貴子
配給:ユーロスペース+ブロードメディア・スタジオ
協力:コミュニティシネマセンター
公式サイト




試写会に5名様をご招待

公開に先立ち、本作品の試写会を観て400~600字程度のレビューを書いて頂ける方、5名様をご招待します。応募方法は下記から。(※当選された場合に必ず試写会に参加でき、レビューを書いてくださる方の応募をお待ちしています)

『ミラル』試写会5名様ご招待
日時:2011年6月27日(月)開演15:30
場所:映画美学校試写室(渋谷区円山町1-5 KINOHAUS地下1階)[地図を表示]

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