「今回の来日では、根本敬さん、市場大介さん、太田螢一さん、セキタニ・ノリヒロさんなど、自分がこれまで編集し、出版してきた作家たちに絶対に会いたかった。蛭子能収さんは、自分が日本に来たことで初めて会えるのでとても楽しみです。ル・デルニエ・クリは世界中の人たちを編集していますが、私は最初、彼らの作品をひとつひとつ見たときに、特別な線(デッサン)を持っていることで繋がっていることに気づいたのです。ル・デルニエ・クリのファン達にも、その繋がりはわかってもらえると思っています」(パキート・ボリノ)
日仏学院東京の招聘により待望の初来日を果たしたマルセイユの“出版芸術家”、パキート・ボリノ。彼が主宰するアーティスト集団「Le Dernier Cri/ル・デルニエ・クリ」によるシルクスクリーン作品の展示が、急遽UPLINK GALLERYにて開催される運びとなった。
加えて、デルニエ・クリによるアートブックやポスターの制作を通して15年に渡って交流を育んできた特殊漫画家の根本敬が、蛭子能収、佐川一政と組むユニット「ハッテンバプロダクション」による平面作品も展示される。
UPLINK GALLERYの展示より。開催を記念して9/22のレセプションにはパキートが在廊する。
また、展示初日の9月22日(水)は、20:00よりパキート・ボリノを囲んでのレセプションパーティーが開催される。併設のバーカウンターでは、彼が愛するマルセイユ産の香草リキュール「パスティス」を注文することもでき、デルニエ・クリのレアなアートブックも入手可能(レセプションへの事前の参加申し込みは不要)。
パキート・ボリノがこれまでにデルニエ・クリでの活動を通して追求し、実現させてきた“リアルな表現”の数々を一挙に体験することのできるこの機会をお見逃しなく。
UPLINK GALLERYの展示より。
LE DERNIER CRI vs ハッテンバプロダクション
日時:2010年9月22日(水)~26(日)12:00~22:00
入場無料
★9月22日(水)20:00より、パキート・ボリノ在廊。
会場:渋谷UPLINK GALLERY(Bunkamuraより徒歩3分)
東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1階(UPLINK FACTORY併設の展示スペース)[地図を表示]
関連企画1
超解毒波止場 / Super Detox in Super Deluxe
【展示】
2010年9月21日(火)~26(日)
『超解毒波止場2010』
2010年9月25日(土)19:00
出演:パキート・ボリノ、ハッテンバプロダクション、市場大介、宮西計三、他
『LE DERNIER CRI vs MUSIC (& !!??)』
2010年9月26日(日)19:00
出演:OFFSEASON feat.パキート・ボリノ、煙巻ヨーコ、セキンタニ・ラ・ノリヒロ、MARUOSA、他
会場:六本木Super Deluxe
関連企画2
『パキート・ボリノ“SPERMANGA”展覧会&ブックフェア』2010年9月18日(土)~26(日)12:00~20:00
パキートのBD『スペルマンガ』の原画展示とデルニエ・クリのアートブック販売。
会場:中野タコシェ
関連企画3
『Pakito Bolino, collectif Le Dernier Cri“MENTAL DISCHARGE”』2010年9月17日(金)~10月26日(火)
デルニエ・クリによるシルクスクリーン製ポスター、アートブックの展示。
会場:飯田橋日仏学院東京 1階ホール
パキート・ボリノ プロフィール
スノッブなアート界や既存の出版システムに媚びる必要のない“自由な出版”を自らの表現と定め、南仏の港町マルセイユに構えるアトリエ=印刷所より真にプリミティブ且つ高純度のシルクスクリーン刷りアートブック/ポスターを世に送り出し続ける確信犯的“出版芸術家”、パキート・ボリノ。
彼の主宰する「Le Dernier Cri」(デルニエ・クリ=最後の叫び)とは、彼がその才を見出した無名(だが、たいへん強力な作風)のアーティストたちと組むチームの名前であり、自身の営むアトリエの屋号であり、彼の出版芸術という行為自体につけられたタグである。
パキート・ボリノはデルニエ・クリの活動を通して、これまでにブランケ、フレドックス、レティシア、ステュメッド、アンディ・ボリュスといったヨーロッパ中の異才たちを紹介してきたが、彼は、ここ日本でも独自の表現活動を行う太田蛍一、根本敬、市場大介、セキタニ・ノリヒロといったアーティストたちにもいち早く注目し、彼らのアートブックやポスターを製作/出版することで交流を育んできた。
「流行とは全く無関係に一生を通して自分のことをしている人々が、僕の心を打つ。ギャラリーで展示することもなく、公の場で発表する機会もなく、自分の為だけに、他人に媚びることなしに、一生我が道を行く人こそ評価したい」(「骰子」25号掲載のインタビューより抜粋)
http://www.lederniercri.org/