骰子の眼

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2009-08-29 15:25


映画の愛に☆直感 第7回:全てを含め、自分も他も許すことが大切なんだ 『九月に降る風』『ライアン・ラーキン』Wレビュー

今回のテーマは「仲間」!仲間に支えられ35年振りの復活作を作ったアニメ界の巨匠と、台湾の青春群像劇を通して仲間の大切さに迫る!
映画の愛に☆直感 第7回:全てを含め、自分も他も許すことが大切なんだ 『九月に降る風』『ライアン・ラーキン』Wレビュー
(左)『ライアン・ラーキン』(C)National Film Broard of Canada.、(右)『九月に降る風』(C)2008 Mei Ah Entertainment Group

甲子園が真っ盛りで、今年のテーマソングはなんやったけ?大洋ホエールズと南海ホークス今年は何位だろうか?と思ってる時に映画『九月に降る風に』にて(トム・リン監督作)に出会ったのです。

お話は、1997年、台湾での高校時代の仲間達のかけがえのないお話で、恋とか裏切りとか、悪戯と卒業式とか、セイシュンな話なのですが、ちょうどその97年は、国民的スポーツであるプロ野球のスター選手リャオ・ミンシュンの野球賭博が発覚でエライ事になっておるのです。

青春のミズミズしさとか、セックスへの妄想とか、感情の爆発とか、ケツが青い感じでなく独特なユルイ感じで、ホカホカする感じである。もちろん切ない気持ちにもなるのですが、あと怒りとか。

九月sub02
『九月に降る風に』(C)2008 Mei Ah Entertainment Group

しかしながら台湾はゆっくりした時間に追われない場所なのか?監督自身が人間を許す人なのか?定かではない優しい気持ちになるし、ワタス自身のバカな高校時代の思い出を珍しく思い出させてくれたのです。普段なら思い出せないけんど、おならで好きな(好きが最近分らんが)女子に告白して無視された気がするのだ!!

と悲しみに暮れている時に手作りアニメ集映画『ライアン・ラーキン』(クリス・ランドレス監督他)に出会ったのです。

1965年から1972年にかけて4本の手作りアニメーションを残し、その後、乞食になってしまい。けど、仲間が声をかけてまた、35年振りに復活作を創るのでした。で、ライアン・ラーキンの作品を一挙に公開なんですねんます。

ライアン・ラーキンサブ1
『ライアン・ラーキン』(C)National Film Broard of Canada.

創造力がホンマに凄くて、しかもこれを一枚一枚手で書いて、自然に動いて、色が付いて、イマジネーションが爆発しておるのです。しかしながら色々ありすぎて、すべて捨て去って乞食を選び、その時のインタビューは絶望的に自分にも社会にも怒りを通りこえ諦めて、しかしながら、生きている。けど復活作の『スペア・チェンジ、小銭を』の制作途中たまたま亡くなったのです。

ライアン・ラーキンは、アニメする技術はありまくりで、きっと好きだから努力を努力とおもってなくて、しかしながら、アイディアが閃かなくて、大変になってもうたのです。と言うわけで、今回の原稿は、書く事にあたり良いアイディアが浮かばんから、これを人はスランプと言うのかもなのだ!!!!

結論、仲間!!は大事であり大切であり、常に在るものはなく、終わりがある。(卒業式とか死とか)けどその終わりが在るから、逆の在る事が、過去の大切な思い出、逆の失敗(または罪)も、全てを含め、自分も他も許すことが大切なんだなーと感じたどちらも良い映画なのでした。両作品とも、観賞後にパンフレットを音読すると、涙がポロリするのであるのですほな、ナマステ!!

【「九月に吹く風」を書くにあたり無駄なキーワード】
アイドルソング「ポケベルが鳴らなくて」、エルガー威風堂々よりデュ・プレが弾く曲が好き、マドンナメイトカセット、中日ドラゴンズ魔の8回、(セリーグがポイント)、マドンナメイトのカセットテープ、香港返還、ヘッジファンド、さかきばら事件、台湾自主活動アイドル優はんのブログ、映画「どんてん生活」山下弘敦監督作)

【ライアン・ラーキンを書くにあたり無駄なキーワード】
ラディスラフ・スタレビッチ、アニメ「ブラッド」劇場版、音楽と漫画(大橋裕之作)と「山」大橋裕之原作・岩井澤健治監督、神話とタロット(イマジネーションについて)NHK人形劇「三国志」、ユング自伝

(文:松本章)

【過去の映画コラム】
『バサラ人間』(2009.3.25)
『buy a suit スーツを買う』『ニセ札』(2009.4.10)
『サスペリア・テルザ 最後の魔女』(209.5.1)
『インスタント沼』『サガン-悲しみよ こんにちは-』(2009.5.23)
『レスラー』『ディア・ドクター』(2009.6.13)
『童貞放浪記』『バーダー・マインホフ』(2009.7.26)


『九月に降る風』
2009年8月29日(土)よりユーロスペースにてロードショー

台湾の新竹。学年も生活環境も異なる7人の男子高校生たち。野球場で騒いだり、深夜の学校のプールに忍び込んで裸で泳いだり、屋上で弁当を食べたり、大樹 の下で無駄話をしながら悪ふざけをしたり…、彼らはいつも一緒だった。そんな"問題児グループ"のリーダー格が、3年生のイェンだ。生真面目な同級生タン は、そんなイェンを羨望と嫉妬の眼差しで見つめていた。タンは、イェンの恋人ユンに人知れず思いを寄せていたのだ。そんなある夜、プレイボーイのイェンの 浮気が原因で、タンがビリヤード場で乱闘に巻き込まれ、額に傷を負ってしまう。その日以来、イェンとタンの間に微妙な感情の溝ができ、そしてその関係修復 も束の間、思いがけない事故が彼らの身に降り注ぐ…。

監督・脚本:トム・リン(林書宇) プロデューサー:エリック・ツァン(曾志偉)、イェ・ルーフェン(葉如芬)
出演:リディアン・ヴォーン(鳳小岳)、チャン・チエ(張捷)、ジェニファー・チュウ(初家晴)、ワン・ポーチエ(王柏傑)、リン・チータイ(林祺泰)、シェン・ウェイニエン(沈威年)、チウ・イーチェン(邱翊橙)、チー・ペイホイ(紀培慧)、リー・ユエチェン(李岳承)
2008年/台湾=香港/35mm/カラー/1:1.85 ヴィスタ/Dolby SRD /107分/北京語/原題:九降風
提供:アジア・リパブリック/配給:グアパ・グアポ+アジア・リパブリック
※詳細は公式HPにて


『ライアン・ラーキン 路上に咲いたアニメーション』
2009年9月19日(土)ライズXにてロードショー

世紀の転載と讃えられながら、突然路上に消えた孤高のアニメーション作家
1065年から72年にかけてたった4本の短編作品を残し、2007年にこの世を去った伝説のアニメーション作家、ライアン・ラーキン(1943-2007)。わずか25歳にしてアカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされるなど、瞬く間にその名を世界に轟かせた彼だったが、若すぎた成功と創作へのプレッシャーに追い詰められ、やがてすべての栄光を捨てホームレスとなり、道行く人に小銭を求めて生きることを選ぶのだった…。

『ライアン・ラーキン 路上に咲いたアニメーション』
『ライアン』監督:クリス・ランドレス 声の出演:ライアン・ラーキン、クリス・ランドレスほか
『ライアン・ラーキンの世界 特別版』監督:ローレンス・グリーン
『シランクス』監督:ライアン・ラーキン
『シティスケープ』監督:ライアン・ラーキン
『ウォーキング』監督:ライアン・ラーキン
『ストリート・ミュージック』監督:ライアン・ラーキン
『スペア・チェンジ 小銭を』
提供:トランスフォーマー/配給:トランスフォーマー+トルネードフィルム
※詳細は公式サイトにて



松本章(まつもと・あきら)PROFILE

1973年生まれ、伊勢男子、現在西成在住。熊切和嘉監督全作品、山下敦弘初期作品の映画音楽をプロデュース。最近は、熊切和嘉監督『ノン子36歳(家事手伝い)』(全国上映中)、内藤隆嗣監督『不灯港』(ユーロスペース公開中)、山﨑裕監督『トルソ』の音楽を手掛けた。特技は、直感。なりたいのは、音楽の、あつかいにくい新人?でした。
マイスペース
ブログ・新今昔日記第二巻

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