骰子の眼

cinema

東京都 千代田区

2009-03-11 22:30


ガス・ヴァン・サント×ショーン・ペンの最高傑作!マイノリティーの権利活動家、ハーヴィー・ミルクの半生を描いた『ミルク』レビュアー募集

今年のアカデミー賞で主演男優賞と脚本賞を受賞した『ミルク』。84年の長編ドキュメンタリー『ハーヴェイ・ミルク』も併せて観て、比較レビューを書いてみよう!
ガス・ヴァン・サント×ショーン・ペンの最高傑作!マイノリティーの権利活動家、ハーヴィー・ミルクの半生を描いた『ミルク』レビュアー募集
(C) 2008 FOCUS FEATURES LLC. ALL RIGHTS RESERVED

1978年11月27日、一人の政治家が凶弾に倒れた。同性愛者であることを公表してアメリカで初の公職に就いた、ハーヴィー・ミルク。それは単なる政治家の死ではなく、社会のさまざまな弱者の“声”に心で向き合った、英雄の死だった。

ハーヴェイ・ミルクは大学卒業後、いくつかの職を経た後、ベトナム反戦運動に関わるようになる。ニューヨークのゲイバーを警官が襲撃した事件から、ゲイ解放運動に参加。サンフランシスコ移住後には、積極的に地域住民との関わりを持ち、ゲイとして初の市政執行委員に当選する。黒人や他の有色人種、老人やゲイ、レズビアンなどが、彼のアンテナとなり草の根運動を展開。当初ゲイというだけで彼を毛嫌いしていた人々も、次第に彼の誠実さや、弱者のための行動を理解し始める。
しかし、当時彼の最大の協力者であったジョージ・マスコーニ市長と共に、同じ市政執行委員であるダン・ホワイトに狙撃され、不慮の死を遂げる。そして、ホワイトの裁判は驚くべき展開を見せる…。

ガス・ヴァン・サント
写真:ガス・ヴァン・サント監督 (C) 2008 FOCUS FEATURES LLC. ALL RIGHTS RESERVED

映画『ミルク』は、1999年「タイム誌が選ぶ20世紀100人の英雄」に選ばれた、ハーヴィー・ミルクの人生、最後の8年間を描いた感動の実話である。

監督はパルム・ドール(カンヌ映画祭最高賞)受賞作品『エレファント』(03)、カート・コバーンの最後の日々を描いた『ラストデイズ』(05)など、それぞれの時代と社会を、映像を通して表現し続けるガス・ヴァン・サント。ミルクを演じるのは、本作ですでにNY映画批評家協会賞、LA批評家協会賞など多くの主演男優賞を受賞しているショーン・ペン。ミルクとともにその時代を生きた若者たちを『スパイダーマン』(02)シリーズのジェームズ・フランコ、『イントゥ・ザ・ワイルド』(07)のエミール・ハーシュ、そしてミルクの命を奪ったダン・ホワイトを『ノー・カントリー』(07)のジョシュ・ブローリンなど、気鋭の個性派俳優が演じている。


ハーヴェイ・ミルク

『ミルク』のクレジットのラストには、完成後25年を経てもなお世界中で上映され続けている長編ドキュメンタリー映画『ハーヴェイ・ミルク』と、その作家たちへの深謝の言葉が記されている。
この『ハーヴェイ・ミルク』は、彼の活動と暗殺を追った、世界ドキュメンタリー映画史上に燦然と輝く不朽の名作である。1984年度アカデミー賞最優秀長編記録映画賞を受賞。日本では1988年に池袋西武のスタジオ200で上映され、予想を遥かに超える反響と動員を獲得。都内のミニシアターでの上映を経て、あっという間に全国上映へと広がっていった。

写真:長編ドキュメンタリー『ハーヴェイ・ミルク』

映画『ミルク』と、長編ドキュメンタリー『ハーヴェイ・ミルク』の2本を観てレビューを書いて頂ける方を抽選で5名様をご招待します。応募方法は下記からどうぞ。

(※配給会社のご協力の元にこのクロスレビューの企画は成り立っていますので、当選された場合は必ず上映会に参加でき、レビューを書いてくださる方の応募をお待ちしています。また、レビューは400~600字書いていただくことが条件となります)


『ミルク』
2009年GWシネマライズ、シネカノン有楽町2丁目、新宿バルト9他にて全国ロードショー

監督:ガス・ヴァン・サント
出演:ショーン・ペン、エミール・ハーシュ、ジョシュ・ブローリン、ジェームズ・フランコ、ディエゴ・ルナ、他
2008年/アメリカ/128分
配給:ピックス
公式サイト

1972年のニューヨークで、ミルクは20歳年下のスコット・スミスと恋に落ちる。2人はサンフランシスコに移り住み、カストロ地区と呼ばれる地域で小さなカメラ店を開く。やがてミルクは同性愛者、有色人種、シニア層など社会の弱者の“声”を伝えるべく政治の世界へ―。1977年サンフランシスコの市政執行委員選に4度目の出馬で、念願の当選。マイノリティを支援する条例を実現するための行動を推し進める。しかし、翌1978年、敵対する市政執行委員の凶弾に倒れた。追悼に集まった市民たちが灯した幾万のろうそくの輝きは、今でも多くの人に“希望”の光をともしている。彼の人生最後の8年間、いったい何があったのか・・・。



『ミルク』の元になった、長編ドキュメンタリー『ハーヴェイ・ミルク』も併せて鑑賞してレビューを書いてください。(※こちらの作品はサンプルDVDをお渡ししての鑑賞となります)

『ハーヴェイ・ミルク』
2009年4月18日(土)よりアップリンクにてアンコールロードショー

製作・監督:ロバート・エプスタイン、リチャード・シュミーセン
1984年/アメリカ/87分
配給:パンドラ
公式サイト

本作品は完成当時、さまざまな映画祭に出品され、アメリカ・フィルム・ライブラリー協会のブルーリボン賞を始め多くの映画賞を受賞し、アカデミー最優秀長編記録映画賞に輝いた。米国では夜8時のファミリーアワーに繰り返しテレビ放映され、後年ニューヨークにはハーヴェイ・ミルクの名を冠した同性愛者のため のハイスクールも設立された。ゲイだけではなく、アメリカ社会の実相など多くのテーマを含んだこの映画は、人種、性別、国境を越えた、あらゆる人々のための愛の映画なのである。




『ミルク』試写会 5名様ご招待
日時:2009年3月24日(火) 18:00開場/18:30開映
場所:九段会館(東京都千代田区九段南1-6-5)

【応募方法】

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■応募締切り:2009年3月17日(火)

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