1996年、サンフランシスコで開催された第1回チベタン・フリーダム・コンサート。ビースティ・ボーイズ、ビョーク、オノ・ヨーコら豪華ミュージシャンとともに一人のチベット僧が平和を訴えた。中国軍の侵攻に対しチベット民族が蜂起した1959年に、平和的なデモを行ったという“罪”で投獄されたチベット僧パルデン・ギャツオである。想像を絶するむごい拷問を受けながらも33年間を生き抜き、非業の死を遂げた同胞のため、現在も闘い続ける。
映画『雪の下の炎』は、パルデンが生まれた1933年に遡り、中国の侵略によって始まった悪夢を追いかける。パルデンは生い立ちから、理不尽な投獄の背景、そして33年間に渡る苦痛の日々を静かな口調で淡々と語る。また、パルデンの友人や元政治囚、フリー・チベット活動家の証言を加え、過去の記憶に苛まれる現在のパルデンを描きだす。
監督は、NY在住の日本人女性ドキュメンタリー作家・楽真琴(ささまこと)。孤独で厳しいNY生活で精神的に落ち込んでいた頃、パルデンの自叙伝『雪の下の炎』(原題:An Autography of a Tibetan Monk)と出会い、救われたという。自由を奪われ、過酷な運命に晒されながらも、優しく微笑むパルデンの不屈の精神に感銘と尊敬の念を抱き、パルデンを訪ねてインドのダラムサラに旅立った。映画はインド、アメリカ、イタリア、そしてチベットでの撮影を終え、2008年に完成。一人の僧侶と真正面から対峙したこの映画は、NYトライベッカ映画祭でのワールド・プレミア上映にて多くの人々に衝撃を与えた。
■パルデン・ギャツオ Palden Gyatso
1933年チベット生まれ。チベット民族が蜂起した1959年に中国政府により逮捕され、33年間にもおよぶ過酷な獄中生活を生き抜き、61歳のときに釈放される。中国占領下のチベットから脱出後、現在はインド北部ダラムサラを拠点に世界各地を訪れ、チベットと世界の平和のために精力的な活動を続けている。2008年に長らく絶版となっていた自叙伝『雪の下の炎』(パルデン・ギャツオ著)の復刊応援運動が起こり、今年1月にブッキング社より復刊した。
『雪の下の炎』の公開に先立ち、試写会で本作を観てレビューを書いて頂ける方を抽選で5名様をご招待します。応募方法は下記からどうぞ。
(※配給会社のご協力の元にこのクロスレビューの企画は成り立っていますので、当選された場合は必ず上映会に参加でき、レビューを書いてくださる方の応募をお待ちしています。また、レビューは400~600字書いていただくことが条件となります)
『雪の下の炎』
2009年4月11日(土)より渋谷アップリンク他、全国順次ロードショー
監督:楽真琴
出演:パルデン・ギャッツオ、ダラ・イラマ14世、他
2008年/アメリカ・日本/75分
配給・宣伝:アップリンク
公式サイト
★チベット民族蜂起50周年 3月10日(火)・13日(金)『風の馬』『雪の下の炎』プレミア上映会開催
※詳細はコチラから
『雪の下の炎』試写会 5名様ご招待
日時:2009年3月19日(木) 15:30開映
場所:アップリンク・ファクトリー(東京都渋谷区宇田川町)
【応募方法】
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■応募締切り:2009年3月13日(金)
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