Kads MIIDAとgravity freeのライブペインティングでの共作@UPLINK FACTORYにて
レゲエ等のライブで、音楽に合わせ巨大なキャンバスに絵を描くペインター･アーティストKads MIIDA(カッズ･ミイダ)氏が10月3日,4日に新たな試みのもと、大勢のアーティスト達と共同でイベント『Live Painting SESSION』を開催した。 MIIDA氏が今まで行ってきたライブペインティンングは、野外ライブでのペインティングが主だが、今回は映画館アップリンクでの開催だった。MIIDA氏を始め、他のアーティストも初めての体験だったようだ。 今回のイベントは、音楽を引き立てる為のペインテイングから、音楽とペインティング両方を主役にしたイベント。ライブペインティング中は映画館で映画を観るように、客席はライトを消し、ミュージシャンとスクリーンに位置する大きなキャンバスだけライトアップされた。詰め掛けた観客は音楽と音楽に合わせて描かれていく絵に見入っていた。MIIDA氏が当初目指していた「映画を見るように最後までじっくり鑑賞してほしい」というメッセージは達成できたようだ。
10月3日はKads MIIDAとgravity free(djow69と8gの2人によるユニット)がペインティングを担当。井上民雄とmaccafat（ギタリストの沖大八とdry＆heavyの井上青によるバンド）が音楽を担当し、レゲエを基調としながら心地よいラウンジ音楽を演奏し、その音楽に合わせ、3人による絵が描かれていった。途中に休憩を入れながらも、2時間強で大胆でありながら繊細な絵を完成させた。
初めの打ち合わせはするもののお互いのインスピレーションと見事な意思疎通で絵を完成させていく。
10月4日はKads MIIDAとDragonのペインティング。前日は、”不思議”をテーマにしていたが、この日はレゲエミュージックの重要な要素”レベル”（反抗）をテーマにライブペインティングが開催された。音楽はRas Takashi（ラスタカシ）がDJを担当、時折メロディカを演奏しダブやルーツレゲエを奏でていた。
ライブペインティング終了後には、2日間の出演陣と信州大学准教授の鈴木慎一郎氏によるトークショーを行った。鈴木氏はMIIDA氏とDragon氏の共作から紐解くラスタ論を展開。2人の絵からバビロンやマーカス･カーヴェイについても言及。MIIDA氏も絵に込められたメッセージを説明した。さらに、今後の目標を「近い将来、ライブペインティングで描いた絵をその過程も含め美術館に展示出来るレベルにもっていきたい」と2日間のイベントを締めくくった。
Ras Takashiによるライブ。この音楽に合わせレベルな絵が出来上がっていく。
前日のピースフルな絵とは一転、レベル（反抗）をテーマに筆を走らせる二人。MIIDA氏の滑らかな絵とDragon氏の洗練された土臭さが見事に融合された。
ライブペイント終了後のトークショー。自身の絵や音楽について語るアーティスト。またライブペインティングとレゲエの関係についても言及する。ほとんどのアーティストが大勢の前でのトークショーは初めてだった。
（写真･文/山口生人）
LIVE PAINT SESSION ～LIVETH ART chapter 1 " Whatta wonderful world!～
日時：2008年12月6日(土)16:00～、7（日）15:00～
会場：代官山 ball room（東京都渋谷区恵比寿西1-34-17）[地図を表示]
ライブペインティング出演：Kads MIIDA 、Karishu、Dragon、Gravity Free、2yang
ライブ出演：RAS KANTO（ナイヤビンギドラム）、イッチー（トロンボーン）、内田コーヘイ（ヴァイオリン）、西内徹（サックス）、OKI（トンコリ）、ANICHE（アフリカンドラム）、TURU（ギター）、井上民雄（ギター）、HOMERUN SOUND（セレクター）、内田直之（エンジニア）、EKD（ギター）
※アーティストは都合により変更になる場合がございますので予め御了承下さい。
料金：3,500円（前売り）4,000円（当日）
【関連リンク】
Kads MIIDA 公式サイト
Dragon公式サイト
gravity free公式サイト
レゲエ夜公式サイト
