6月4日(水)
池袋リブロで『シネアスト 市川崑』と『知るを楽しむ』を購入。
夕方から終電前まで、西大井の知人宅で編集ソフトの扱いなどの話。
シネマアートン下北沢閉館の報にショックを受ける。
6月5日(木)
『キネマ旬報 6月下旬号』購入。今号のインタビュー記事は持永昌也が大量に書いているから不愉快という声があったが、読んでみるとインタビュー方面は例によって職人的に巧いので読み易い。そういえば名指しで「オレ様の文章を二度と読むんじゃねーよ」みたいなことを以前言われたが、金出して買ってる雑誌に載ってる以上、読ませていただくしかない。
夜、小雨降る中、シネマアートン下北沢へ。上映30分前だというのに人がワラワラといる。今年の年末まで有効のタダ券を使う。と言うか使ってしまう。劇場前には松江監督も居た。閉まると聞いて直ぐ来るのもね、というような話をする。松江監督は昼間来て支配人と話したとか。松江監督とシネマアートン下北沢と言えば何といっても『セキ☆ララ』上映が忘れられない。公開を記念して『あんにょんキムチ』と『カレーライスの女たち』の2本立てとか、『韓朝中在日ドキュメント セキ☆ララ』と『童貞。をプロデュース(第1部)』の2本立てとか、自分は夫々既に他で観ていたものの再見だったのでそうでもないが、この劇場で、初めて松江作品と出合ったという人も多かった筈。そういう人にとっては、松江作品=シネマアートン下北沢という印象が強いのではないか。
劇場存続を求める署名活動をされている方が居たので署名する。閉館理由は色々言われているが、劇場そのもの、又、劇場という“場”自体に罪はない。
レイトショーで福居ショウジン『出れない』(★★)と『the hiding -潜伏-』(★★★)を観る。
終映後、階段を降りてきて、いつものように駅に向かおうとしたが、もうこれでここに来るのは最後かもしれないと一瞬思うも、同じ状態での存続は難しいかもしれないが、“場”は何とか残って欲しいと思う。自分にとって下北沢は、映画を観た後に古本屋を周って古着みたりCDみたりしながら歩く場所だから。
とりあえず、シネマアートン下北沢で観た映画の一覧を記す。2005年以降分のみだが、『引き裂かれたブルーフィルム』『あんにょんキムチ』『カレーライスの女たち』『韓朝中在日ドキュメント セキ☆ララ』『童貞。をプロデュース』『東シナ海』『僕は神戸生まれで、震災を知らない』『にっぽん・ぱらだいす』『暴走パニック 大激突』『ジーンズブルース 明日なき無頼派』『資金源強奪』『INAZUMA稲妻』『赤猫』『競輪上人行状記』『ホッテントットエプロン-スケッチ』『出れない』『the hiding -潜伏-』となる。もっと観ていたように思ったが、かなり少ない。ただ、『裸々裸三昧』を買いに来たり、『映画時代』を買いに来たり、隣の古本屋『びびび』に寄ったついでにチラシを貰いに行ったりと、いつもそこに当然のように在った劇場だったので、それが無くなるということは考えられないし、信じられない。