これまで期待している新作映画は公開日、もしくは公開日翌日には観に行くようにしていました。
しかし、例外の作品もあり、それが既に公開中のショート・ターム。
ショート・タームという作品を最初に意識し始めたのは、Filmarksで目にしてからだったでしょうか。それから作品情報を検索しているうちに辿り着いたのが、下記ブログのレビュー。
『ショート・ターム12』 @ Dravidian Drugstore
http://blog.ecri.biz/?p=1943
これを読んで、どうしてもミニシアターで観なければいけない作品だと思って大阪では観ていません。
体調を崩していて観に行けてなかったので、週末に元町映画館に観に行きます。
大体年に2本ほどは劇場で2回鑑賞する作品があり今年上半期の公開作品では、シンプル・シモン。翌週は鑑賞会があるので、ショート・タームも2回観ることになります。
何故、ミニシアターで観た方が良いのか?僕はこういう風に思っています。それは「距離感の問題」だと。
スクリーンの大きさや劇場の広さといった物理的な観客との距離と、観客が作品から感じ取るものとは関連が深く、作品が身近な内容であるほど、人の感情や心理を繊細な表現で描いているものほど、物理的距離も近い方が良いのではないか?
「物理的距離=心の距離」
とも言えるのではないかと思っています。
広い劇場の大きなスクリーンは、一見迫力があって良いように思いますが、自分と映画と間に距離が出来てしまい、どこか他人事のように客観的に観てしまうところがあるように思います。
同じ作品であっても、観る環境によって感じ取れるものの差は決して少なくはないはずです。
監督がメジャーになってしまったからとはいえ、ジム・ジャームッシュのオンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴもフランソワ・オゾンの17歳もシネコンではなくミニシアターで観ていたら、もっと良かったのではないか?どうしてもそう思ってしまいます。
ショート・タームを元町映画館で鑑賞することは、そんな僕の意思表示でもあります。
より多くの人に観る機会が与えられる、その点ではシネコンで上映されることの意味は大きいと思います。しかし、作品内容からミニシアターで上映されるべき作品はまずミニシアターで上映し、その後シネコンで上映されるという流れが最も好ましく、健全なのだと思うのですが、映画業界の方はどのように考えておられるのか聞いてみたいです。