平岡正明『若松プロ、夜の三銃士』(愛育社)読了。
何故か平岡正明は随分と敬遠していて読んでなかったので、ほとんど初めて読んだが、本当に食わず嫌いだったなあと後悔した。松田政男、平岡正明、平沢剛が、若松プロを書き、語る三銃士だ。
100ページに及ぶ「『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』への全面対案」は、様々な人がこの作品について書いたが、映画本編に唯一拮抗出来た評論ではないか。「××主義のいろはにほへと―若松・足立『性賊 セックスジャック』」や「秋山道男の切れあじ」(チェッカーズデビュー半年後のモノ)、「若松対ゴダールのフーガの決闘」が凄い。
新作では、発掘が映画史的事件にも関わらず誰もちゃんと語っていない『裸の銃弾』について書かれた「大和屋竺的な若松孝二作品『裸の銃弾』」と、『一万年後……。』評の「一万年後、地球は丸く、四十年前、女の尻も丸かった」に興奮する。
で、読了後、直ちに昨年出版された『アングラ機関説』を読み始める。
夜、寝ながらDVDで大島渚『日本春歌考』を前半まで観る。BGV的にもっともよく観る大島映画は本作と『新宿泥棒日記』『東京戦争戦後秘話』。何度観ても発見がある。
それにしても、『日本春歌考』の冒頭の雪の東京は素晴らしい。ビートルズと同じ4人のオトコたちが雪の東京を闊歩すると、黒い日の丸を掲げた集団と出会ったりするのだから、たまらない。
と言うことで、はじめてみましたが続けるかどうかわかりませんが、雑誌時代の『DICE』好きだったし、メモ、下書きとかに使うには良さそうなので、日々観た映画のことなどを中心に書きます。