なんか、タイトルだけだと、ちょっと宗教ぽい!?(笑)
『世紀の光』は
タイの奇才、アピチャッポン・ウィーラセタクン監督の作品です。
ようやくですが、みることができました!
って、バンコクへ行ってきたわけではありません。
タイでは散々、検閲問題で延ばし延ばし、
1年がかりで公開となったわけですが、
製作自体は2006年の作品。
タイ国外では普通に上映されているわけですし、
実は、DVDがもう販売されているのですね。
(アメリカリリースなので、英語字幕付)
というわけで、数週間前にゲットをしたのですが、
ようやくゆっくりとみることができました。
観たのは、ちょうどバンコクで歴史的な上映がされてた頃でしょう。
気分はパラレル上映です。
こちらは、もちろんセンサーなしバージョン。
堪能いたしました。
実は、この『世紀の光』に関してなのですが、
ちょっとだけ自慢があります(笑)。
たぶん、私、この作品をみた第一号の日本人だと思うのです。
というのも、ちょうど2006年の秋、
私はタイ短編ビデオ映画祭という、インディペンデント系の映画祭に
毎日、朝から夜まで通っていたわけなのですが、
そのときに、一日の上映が終わったあと、
映画祭メンバーといっしょにいたら、
これからアピチャッポンの上映があるときき、
なんと関係者プレミアに連れて行ってもらったのです。
そこは、バンコクのとあるショッピングセンターのシネマコンプレックスでした。
もちろん、深夜だったのでショッピングセンターは閉店してて、
ドキドキ、ワクワクしながら
裏口から入っていったのを覚えています。
数日後にベネチアでワールドプレミアのはずだったので、
本当に貴重なところにお邪魔させてもらったのだと思います。
もちろん、監督もいらっしゃってましたし。
ま、監督は顔が広いのでそこに他の日本人の方がいた可能性は高いと思いますが。
でも、そのときは残念ながら字幕はなかったし、
前日の睡眠が3時間&丸一日映画祭で目がつかれていたのもあって
かなりの睡魔に襲われて、結局、作品に関しては漠然としか覚えてませんでした(恥)。
そこも、アピチャッポン監督作品の魅力の一つだと思うのですが(笑)。
その後、『世紀の光』はタイ以外の各国で次々と上映され、
日本でももちろん上映されたわけなのですが、
そのとき、私はまだタイ留学中だったので、
ずーっと観られなかったわけです。
そして約1年半後の我が家にやってきた『世紀の光』。
前作と同様な2部構成です。
田舎と都市に繰り返される会話。
そしてリアルな日常。
いやー、やっぱアピチャッポンですね。
この感覚が大好きです。
なんかあまりにリアルで、ちょっとドキドキしてしまいました。
確かに保守的な仏教擁護者や、医師の権威を保ちたい人は、
いやな顔をするかもしれませんが、そこにフタをしようとしても
しようがないと思うのです。
よくみる景色に、よくみる症状ですし。
都会の病院ってあんなに白で、
無機質だったけかなどと考えながら観てましたが、
世界中の新しい空港が
どこも似たような感じになってるのと同じように、
実は、都会の新しい大病院って
どこへいっても、あんな感じなのかもしれません。
で、どこへいっても人間は人間なわけだけど。
タイにいけないあなた、
自宅でアピチャッポン体験も悪くはないですよ。
※
これを書いている時点では、まだ日本のアマゾンで販売してないようです。
私はアメリカのアマゾン(amazon.com)から購入しました。