本作品は2011年4月より、テレビ東京にて放送されたドラマを映画化したものである。ドラマを見ていなかった方でも楽しめるよう、本作品は登場人物の設定が明解に描かれている。
どこにでもいる真面目で平凡な国語教師、鈴木先生は黒ぶち眼鏡、ループタイ姿がトレードマーク。独自の理論“鈴木式教育メソッド“で次々に起こる問題を解決に導いていく。
ドラマでは鈴木先生の"宿敵"である足子先生が、あるトラブルから自宅療養をするところで終了した。映画では、その足子先生が復活!だが、ちょっと様子が変だ…。
生徒会役員選挙が執り行われている最中、鈴木先生お気に入りの生徒、小川が卒業生・勝野ユウジに人質にとられる事件が発生。”鈴木式教育メソッド”により、事件に立ち向かう鈴木先生と生徒達。運命はいかに―!?
作中の登場人物も足子先生の復帰を心配していたが、映画を見ている私も、思わず「大丈夫かな・・・?」と心配してしまった。
この映画のキーワードは「規則を厳しくすること」と「息抜きできる場所」。規則を厳しくすることにより、得るもの・失うものがそれぞれある。「息抜きできる場所」は一番最初に失うのもだろう。「息抜きが出来る場所」の社会的役目―、そして罪を犯してしまう人も、私達と同じ人間であるということ―。この作品は、そのようなことを考えさせられる作品となっている。
この映画を見た後、また“鈴木式教育メソッド”に触れてみたくなり、再びドラマを見る人も多いのではないだろうか?