ブログ「だめ日記」から
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ここ最近でもっとも慄然とした読みものは、「蒼き狼」公開を前にした角川春樹御大のインタビューです。
■「文化通信.com」 トップインタビュー/角川春樹
(株)角川春樹事務所特別顧問
http://www.bunkatsushin.com/modules/bulletin1/article.php?storyid=36
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ただ、エイベックスとしてもかなりやっている方だろうが、発狂するまでにはみんなまだなっていないんですよ。発狂するというのは、価値観がもうそれしかないという状態にならないといけない。会社全体がこれを当てることが全てなんだという状態にならなければいけない。つまり、出資しましたということだけでは成り立たない。
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27万人欲しいと思いながらも、2万7千人を前にして、それを嬉々として撮った。(中略)まさにあの瞬間、私はチンギス・ハーンと一体になった。
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などなど、名言続出!ほんとうにものすごいパワー、エネルギーを感じる。
しかし、私が「慄然とした」と言ったのは、人が皆、「蒼き狼 地果て海尽きるまで」がその後悲惨な運命を辿ったのを知っているからだ。総製作費30億をかけた大作にして、興収は対外14億。ひどい映画を決定する「文春木いちご賞」の第一位にも輝いた。
そうして想像を絶する大金が沈んだことにおののきながら読み進むと、角川春樹御大が放つ強い力は何か怖いし、そうしてみんな吸い寄せられるように出資してしまうんだろうなあと思ってそれも怖い。こんな人は、なかなかいないんだろうなあ。ちなみに、「蒼き狼」後のインタビューも読んだけど、やっぱりこっちの方が断然おもしろい。
映画は、菊川怜の演技は言われてるほどひどくはないな、という印象でした。